07. 信念について
信念について
天風哲理は、何のための実践なのですか?
天風哲理のいう信念とは何ですか?
信念には3つのタイプがあります。
1、習慣的信念;日常生活の繰り返しの中で自然に造り出されて信念化されたもの。
しかし、自然に信念化された受け身的な信念のために、疑ったりまたその習慣が崩れれば、たちまち信念ももろく崩れ去ります。
2、相対的信念;自らの意志によって造られる自主的な信念で理性的段階のもの。
仕事や願い事が成就達成するのはこの信念であるが、相対的なため相対条件に常に左右されてしまう。
3、絶対的信念;
肯定と否定のこだわりを乗り越えた絶対の心境。
つまり、無心の境地より自ずと湧いてくる大肯定。
宮本武蔵の「勝つとも負けるとも思わぬ」心境に例えられます。
天風哲理は、この絶対信念を教えているわけです。
信念はどこから湧き出て来るのですか?
誰もが持っている霊性心、本心良心の潜在意識から湧きいずるものですから、誰でも信念の人に成れます。
しかも、信念は常に生命の上にほとばしり出ようと待ち構えています。
その信念はどうしたら煥発できるのですか?
実在意識の積極化、潜在意識の積極化、感情の明朗化、クンバハカ法、
心を積極化させるとともに、心を安定化させるための方法として、安定打坐を
毎日修行して霊性心を養い、そこから信念が湧き出てきます。
何に対する信念ですか?
A: 天風先生は、信念そのものは自分で実感して獲得せよとしていますが、
それはつまるところ小生命と大生命の関わりに対する悟りを信念化することです。
「我が生命は宇宙霊の生命と一体である」、この悟りの信念化と確立です。
A: 天風誦句集で宇宙霊との一体方法を順々に説明します
(誦句は全部朗読してください):
あぁ!そうだ 我が生命は宇宙の生命と通じている。
「力の誦句」
だから私は強いのだ。私は力だ。力の結晶だ。
「自己本来内省の悟り」
いみじくもこの真理を悟り、同時にこの悟りを、厳かに信念する。
したがって、私の心は、如何なる場合にも、恒にその霊を思い、
その霊を考え、ひたすらに霊を本位とした生活に活き、絶対なる
宇宙霊と同化する尊さを心がける。
「活力吸収法の誦句」
この大宇宙の精気の中に、人間の生命エネルギーを力づける活力が
くまなく遍万存在している。
私はいま深甚なる感謝を持って思う存分吸収しよう。
「思考作用の誦句」
同時に、正しい心、勇気ある心、明るい心、朗らかな心という、
積極的な心持ちをもって思考し、
「言葉の誦句」
終始、楽観と歓喜と輝く希望と溌剌たる勇気と調和に満ちた言葉のみで活きよう。
これを繰り返し繰り返し、自分の心に打ち込んで信念化することにより宇宙霊と一体化への道が開けることになり、信念の人に成れます。
天風先生は、夜の寝際にこの暗示誦句集を取り出して、パッと広げてページを真剣に読み、しっかり観念に打ち込んで、その気持ちになって寝入ることをすすめています。
また、天風哲理における各運動法も、一貫して観念の信念化する考慮がなされています。体を動かすのも、心を動かすにも、言葉にも常に繰り返し繰り返し、信念化するように考慮されています。
それでは、信念のまとめをお願いします。
「絶対的信念とは、肯定と否定という相対を越えたところにある大肯定である。
真の信念とは、雑念妄念が消え去った時に、いみじくも発動する大覚心である。
心が無心に澄んでいる時、本心はジ〜ンとする感動をもって真理を捉え、この時に
純粋な本心が真理に感応し、それがそのまま信念として定着するのである」。
「我が生命は宇宙の根源主体と一体である、それなるが故に、私は断然強いのだ。
それなるが故に、宇宙の根源主体の持つ力と叡智と想像は、我ら人間の積極的な
思考、言葉、感情を通して我が生命に導入できるのである」。
結局のところ天風哲学にもとずく心身統一道を、ひたむきに実践すればよいのである。
さすれば真の信念の人に成り得るのである」。
要は「行ずるに信をもって貫けばよい」のです。
いざという時に、その人を救うものは、理論でも理屈でもなく「信念」です。
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