02. 生命の積極と調和

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 生命の積極と調和

 生命の積極とはどういうことですか?

 A: 生命の進化過程はそれこそまさに積極の極地です。
 アメーバーから単細胞、多細胞、クラゲ、ウニ、イソギンチャク、エビからカニから、魚類になって泳ぎ回り、両生類から、ついに水との縁を切って上陸したのが爬虫類。爬虫類は体が冷たかったから地球が冷却すると大部分は絶滅し、地中にもぐったものと赤道付近のものだけが生き残ったのが今の爬虫類。体の冷たかったものを見事に改良して温かくしたグループが哺乳類、羊やヤギやウサギです。その中からトップに躍り出たのがサル軍団だ。
 そのグループからグ〜ンと伸びでてきたのが、アウストラロビデスク南の産物で、それから次に抜きん出たのが、ピテカントロクスで20万年前となります。それからネアンデルタール人からクレマニオン、そしてホモサピエンスが我々の人類で、約10万年前頃といわれています。
 35億年前のアメーバーから、生命は活きて、活きて、活きて、ひたすらに生き抜いてきたわけです。人類が登場してくる間になんと35億年の進化の過程を持っています。その生命の進化の働きが積極そのものです。積極とはこれはすごい事であります。
 そして今、私たちが生きていることが積極であることは、自律神経系統が与えられていることでもわかります。
 自律神経系統は私たちが寝ている間でも休むことなく生命を生かし、活かし、生かし続けています。これは神経の働きであり生命の働きであります。10万の黴菌が体内に侵入すれば10万の白血球がでて殺菌します。百万のバイ菌がくれば百万の白血球がこれに対抗して殺菌します。これも生命が生きたいからです。

 反射神経も我々の生命の中にセットされています。反射は簡単な動作でして思考活動がなくても行動します。瞬目反射、流涙反射、咳反射、嘔吐反射、下痢反射、これらの防衛反射で生命は、生きて、活きて、生き抜いたのです。
 生命力は常に積極的です。


 それでは生命の調和とは?

 第1に、自律神経は交感神経と副交感神経が、お互いに相反する働きをしながら調和をとっています。
 交感神経は心臓の働きを速くしたり血管を収縮し、副交感神経は心臓の働きを遅くしたり血管を開いたりします。
第2に、感覚神経系統と運動神経系統が調和して、水も漏らさぬ連携で生命を維持しています。
第3に、恒常性維持機構を常に働かせて、体温を一定の温度に保ち、血液を弱アルカリ性に維持し、白血球と赤血球を、ベストコンディションに維持させようとしています。
 
以上を見ただけでも、まことに生命は積極と調和であります。

 しかし、これだけでは生命は積極的で調和的だと原理的にわかっただけであります。原理だけでは人は救えません。
 天風哲理はさらに長年にわたり研鑽と探求をかさね、偉大なる心身統一法として"How to do"を、マニュアルにして体系化しました。これはノーベル賞以上のものです。

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