06. 宇宙エネルギー

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 宇宙エネルギー

 宇宙エネルギーのテーマは、最も古くして最も新しい形をもって現代世界に出現しています。
 これまでに万物は原子からできていると習いましたが、2003年に大宇宙には原子以外のものが96%も占めていることがわかってきました。それらが何の物質なかまだ謎となっているので「暗黒物質」と呼ばれています。しかも大宇宙は原子とこの暗黒物質を合わせても27%にしかならず、残りの73%は正体不明の「暗黒エネルギー」で占められているというのですから驚きです。20世紀の物理常識が覆されてしまいました。

 大宇宙の暗黒物質や暗黒エネルギーの正体は、これからの解明を待つことにしてここでは「天の川銀河」をテーマにします。
 地球上のあらゆる物質、私たちの身体、動物、植物、鉱物すべてが118種類の原子で形成されています。
その原子をさらに還元してゆくと物質の性質は失われて中心に「原子核」と周囲をめぐるいくつかの「電子」からできています。それをさらに原子核を分解していくと「陽子」と「中性子」で成り立っています。あらゆる物質、生物も鉱物も、生命体も非生命体も還元していけば、すべて陽子と中性子の素粒子で構成されているといことになります。
 素粒子物理学ではここに至ってもまだミクロの世界は終点になりません。原子核の陽子や中性子を、さらに分解してゆくといくつかの微粒子で形づけられています。それらはクォークと呼ばれるもので、
これ以上は分割できない究極の素粒子と考えられています。こうした科学的なアプローチで物質の根源を探求し宙の始まりまで迫っています。
 また、粒子には常識ではちょっと考えられない性質があります。あらゆる粒子は波動性をしめし粒子でありながら同時に波動エネルギーでもあるとい補関係が証明されています。波だと思っていた光が粒子のように振る舞うことがわかりました。光はエネルギーを持つ粒子の集まりであり、粒子は波のよであり波は粒子のよに振る舞い、すべての物質は粒子の波として「物質波」と呼んでいます。私たち自身も波ということになります。
 このよな現象を、波動力学によれば素粒子はエネルギーそのもので、万物は原子エネルギーの結合によって形成されていることになります。2014年には素粒子を結合させるヒッグス粒子の存在が確認されました。ヒッグス粒子は、素粒子に質量を与える特質であることから「神の粒子」と言われるもので、目に見える現象の世界と目に見えない実相の世界をつないでいる粒子となります。
 波動力学の創設者シュレーディンガーは「二極は一つのもので、それらの境界が最近の物理学で壊れたわけでなく、そんな境界など初めから存在しないからだ」と述べています。目に見えない実相世界と目に見える現象世界に境界など初めから無いとい
わけです。
 宙のすべてはエネルギー現象でエネルギーの様々な結晶の現れとなります。地球上のあらゆる物質、微小なものから巨大なものまで、生命体も非生命体も根源では同質であり波動エネルギーそのものといことになりますから、ただただ驚くしかありません。
 もし、私たちの肉眼でこの波動エネルギーの実相を見ることができましたら、宙全体も地球もひとつの大きな塊で、動物も、植物も、鉱物も、私たちもすべて分子の濃淡の結合に見えるはずです。そして空気も分子ですから、すべてが分子でつながっていることになります。自分と他人もつながっていることになり自他の境も消滅してしまいます。
 ですから生命力の根源は独立した個体の中にあるのでなく宙エネルギーの中となります。人間の生命エネルギーも宙エネルギーと同質のものとなりますから、宙エネルギーの直接の分流となります。ですから大宙を母とすれば我々はその子供となります。天風哲理では宇宙エネルギーを、宇宙霊と呼んでいまして「われは宇宙霊と一体なり」はこの自覚から発現されています。

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