田坂広志著「死は存在しない」―最先端量子科学が示す新たな仮説―、実に面白い本でした。できたら皆さんにお薦めです。
東京の本屋にたくさん並んだ書籍のうち、スイス旅行の途上で読もうと思い3冊の本を購入したなかの1冊でしたが、出発前に一気読みしてしまった。
購入後に群馬に帰省しますと、友人が用意してくれていた本がなんとこの本でした。世に言うシンクロ、以心伝心でしたが、実はこの本はその偶然が導入テーマになっていました。
内容に入りますと、量子科学でいう「ゼロ・ポイント・フィールド仮説」(量子真空)で、全てを論説していました。ただ仮説ですから前提が崩れれば全てが揺らいでしまいます。
天風師は「やがて21世紀が来たら、思想的にも、アイデアの方面にも、必ずや世界をリードするだけの権威ができると、私は確信している」、「私が三寸息絶えて、何百年の後に、世界中がみな宇宙霊との一体の実行者に、必ずなると確信を持っている」と、遺言を残していますが、量子科学の「ゼロ・ポイント・フィールド」は、それを裏付けています。
「ゼロ・ポイント・フィールド」を「宇宙霊」に置き換え、「波動」を「気体」にすれば、そのまんま天風哲理になります。ただ、天風哲理は死後の霊魂は宇宙に還元し不滅としていますが、本著書は死後まで言及していまして、宗教哲学に接近し量子論からの逸脱が伺えます。
筆者は「終話」として、21世紀は科学と宗教は一つになり、科学的知性と宗教的叡智が融合した新たな文明を提起しています。これはすでに天風哲学が100年前から実践してきたことではありますが、傾聴に値します。
やはりスイスの旅に携帯して再読と考えています。
ゼロポイント・フィールド
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