不幸福撃退の誦句
私はもう何事が自分の人生に発生しようと、決していたずらに心配もせず、悲観もしないように心がけよう。
それはいたずらに心配したり悲観したりすると、すればするほどその心配や悲観する事柄が、やがていつか事実となって具体化してくるからである。
宇宙霊なるものの心の中には、真善美の以外に心配や悲観というような消極的の心は夢にもない。私はその宇宙霊と通じている心をもつ人間である。したがつて私がこの自覚を明瞭にした以上は、下らぬ事に心配したり、悲観したりする必要は更にない、
人はどこまでも人としての面目を発揮せぬと、人間の第一の面よごしである。人間が人間らしくある時のみ、人間の恵まれる幸福を受けうる。
だから私は、宇宙霊の心と宇宙霊の力に近寄るために、心配や悲観という価値なき事を断然しない事にする。そして真理に即した正しい人生に活きよう。
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勇気の誦句
私はこの世に作られたものの中で、一番優秀な霊長といわれる人間ではないか。しかも人間の心の力は、勇気というもので圧力を高めるのが、人の生命に与えられた宇宙真理である。
だから今日からの私は、如何なる場合にも断然勇気を失うことなく、とくに自己の本能や感情の中で、自他の人生を泥ぬるような価値なき低劣な情念が発生したら、それに立派に打ち克つ強い心を作らために、大いに勇気を煥発するように努めよう。
そうだ、終始一貫、勇気勇気で押し切るのだ。
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「天風瞑想録」小冊11巻から13巻は、1小冊に2つの誦句となっています。
先ず「不幸福撃退の誦句」ですが、不幸な出来事が発生しても怖れずに取り越し苦労するなと戒めています。
聖書にも「怖れるな、汝の怖れたことは、汝の身にふりかかるだろう」と、取り越し苦労して心配していると、やがて心配事がその通りになって我が身にふりかかってくると説いています。
ですから余計な心配事が心によぎったら、即座に心機一転させ、「私にそんなことが起こるものか、必ずよくなる」と、積極的なプラスの事柄に切り替えを行い、勇気を煥発して断ち切ることです。終始一貫、勇気、勇気で押し切るのだ。
「勇気は常に勝利をもたらし、恐怖は常に敗北を招く」と、ここで「勇気の誦句」で、2つの誦句がうまくつながって行きます。
勇気は人生を統一する根本基礎であり、心を積極的にする要諦であるとする、天風哲理の三大核心「力と勇気と信念」のひとつになっています。
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