言葉の誦句
私は今後かりそめにも、我が舌に悪を語らせまい。
否、一々我が言葉に注意しよう。
同時に今後私は、もはや自分の境遇や仕事を、消極的な
言語や、悲観的な言語で、批判するような言葉を使うまい。
終始、楽観と歓喜と、輝く希望と溌剌たる勇気と、調和に
満ちた言葉でのみ活きよう。
そして、宇宙霊の有する無限の力をわが生命に受け入れて、
その無限の力で自分の人生を正しく建設しよう。
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言葉と人生は、言葉に関する心の使い方です。
言葉はたいへん強烈な暗示力があり単なる人と人との伝達だけでなく、それ以上に重要な働きをしています。社会生活は消極的な言葉が満ちあふれていますので、よほど注意し無いと感化されてしまいます。そして、強い暗示力をもっているため潜在意識に記憶されてゆきます。言葉は思考や行動を支配し、社会生活、人間形成、人生を左右するほどの重大な働きをしています。ある人の一言が、人生を変えてしまうこともありますので言葉は責任をともないます。
心はいつも何かを思い考えていて、言葉として表現される前にすでに脳の中で言語活動を始めているので、言葉によってその人の心が見えてきます。しかし、多くの人は心と言葉が直接関係しているという重大な事実に気がつかず日常生活の中でなんのためらいもなく平然と消極的な言葉を使っています。
言葉を積極的に表現した場合、生命の一切が極めてよい状態になって現われてきますが、消極的な言葉で表現した場合、それが「口害」となり、自分だけでなく周りで聞いている人にまでよくない影響を与えてしまいます。
ですから、できるかぎり消極的な泣き言や弱音、悲観的な言葉、恐怖の表現や怒りの言葉を口に出さないことです。そうしないと消極的な言葉で本人も周りの人をも傷つけて不幸にしてしまうからです。
また、言葉の良し悪しで心の態度も強くも弱くもなるので、人に対して常に積極的な言葉で接し、明るく、朗らかで、勇ましく調和に満ちた言葉で接することが大切になります。
また、言葉は話し終えたら消えてなくなると気軽に考えていますが波動として残ります。日本は万葉集の時代から言葉には強い霊力が宿るとされていました。聖書でも「初めに言葉ありき。言葉は神とともにあり、言葉は神なりき」と、神聖視しています。
言葉はそれほど大切なのですが、実生活の中で言葉を積極化させるのは簡単なようで、いざ実行するとなると長い間に習慣になってしまっている消極的な言葉が邪魔して口から出てきません。ここは堅い意志をもって常に積極的な言葉を使うように努力する以外にありません。積極的な言葉で話す努力をしていれば、いつしかそれが第二の天性となり自然に口からでてくるようになってきます。
お互いに心を勇気づけるプラスの言葉、喜びを分かち合う言葉、聞いていてなんとなく楽しくなる言葉で会話をしたいものです。