安定打坐の双輪の印は「上品上生印」と称し、阿弥陀如来で九通りある印相の中で最高段階とされています。古来インドでは手の印で意志を現す習慣があり、それが発展して印相が生まれました。
天風師はカリアッパ導師のヨーガの教えを、原形が留めぬまでに噛み砕き日本化させましたが、双輪の印はそのまま受け継いで残しました。
私たちが双輪の印を組む線上で天風師へつながり、遥か遠くヨーガの里の導師へつながり、さらに宇宙霊へつながることになります。天風打坐の双輪の印を大切にしたいものです。
双輪の印についてこれまで数人の方から、印の組み方の要領がいまいちわからないと質問を受けました。目をつぶり打坐に集中してしまうので、印がどうなっているか注意が行きわたりませんが大切な質問です。私自身も山田務名先生の印の組み方をもとに試行錯誤してきました。
ただ打坐を実行する時に印相ばかり気にすると集中力が拡散しますので、はじめは組みやすい印で行いあまりこだわらなくもいいと考えますが、宮下補導の写真を参考にして双輪の印の組み方のコツを復習してみました;
*両方の人差し指の第2関節をピタリと密着させることが大切です。
*左か右の小指をまるめて、片方の小指にのせます。
小指を丸めることで、肩の力が抜け軽いクンバハカになります。
*人差し指の上に親指をごく軽くのせます。
*そして親指と親指の間を極わずか空けます。(気が親指の左右を行き交い、脳内のシナプスのように集中させます)。
*人差し指と親指の指先の脈が一つに感じるようになったら、意識を眉間(松果体=第3の目に)に集中させ無心に入って行きます。
以上のプロセスに慣れると意識しなくも自然にそうなって行きます。杉山元天風会会長は印の乱れが心の乱れと言ってました。