天風会メルマガの推薦でもあり「新訳中村天風の言葉」とあるので、ついに新訳本が出た!と、大きな期待をもって先行予約した本が今日届きました。今日か今日かと待ちわびていたので、さっそく読みはじめましたが、何の感動もなく1時間で読み終えてしまった。本のタイトルは出版社が決めますが、これは「新訳」でなく「注釈」でした。12月は感動した書評を書きたく身構えていましたのでとんだ肩すかしでした。
私は「真理を践行するものはみだりに他人を批評するなかれ。否その暇があるならば自分自身を厳正に批判するがよい(天風述)」を、旨としていますので書評は控えますが、一つだけ書いておきたく思います。
著者はプロローグとあとがきに、繰り返し「天風師の肩を借りて、その上に乗り、今と未来の景色を見渡す」と記しています。私は天風道を33年も歩んできても、いまだ師の足元にも及ばぬ自分を痛感し、一歩でも近づこうと日々研鑽を重ねています。その私から見ますと、いともたやすく師の肩の 上に乗り景色を見渡す身軽さ、たとえ言葉のあやであったとしても、師に対しての尊厳がみられないのが残念でした。
天風師は「俺は月を観よと指をさして教えた。指をみないで月(真理)を観よと」、「俺の肩に乗れ」とは言っておりませんでした。
ですから著者には注釈本でなく忠実な新訳本での感動を期待したいところです。次回の感動を楽しみにしています。
感動の創造
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