2015年8月のエッセー「天風師の面影」にも書いたことなのですが、私は海外出張の折りに山田務名著書「天風道八十年」(ウェルテ社、平成17年刊、1700円)の指導書を持って出かけています。
長い飛行時間に統一道理論と誦句集を復習できるからです。数年前になりますが、飛行機の座席ポケットに著書を入れたまま失念してしまいました。すぐに問い合わせたのですが見つかりませんでした(見つけた方はなんと幸運なことか、大切にしてもらうよう念じて諦めました)。
なにせこの指南書は、私の座右の書ですのですぐにアマゾンで購入を試みましたら、すでに絶版になっていて古本で2万円から5万円の値段がついていました。しかたなく友人から借用することにしましたが、数年も借りたままにしておくわけにもいきませんので、つい先日2万円で購入しました。残りの古本2冊は5万円になっていました。
それであらためて再読しましたが、やはり貴重な指導書でした。この著書から天風師の体温と肉声が伝わってきます。今ではDVDや録音CDがありますが、それと違った味わいがあり「天風道八十年」の重さを感じます。これはこの著者でしか書けない内容です。
他の天風関連書にはない師直伝による心身統一道の各蜜法のコツ(要諦)が書かれています。また、クンバハカ法と組み合わせた「眉間呼吸」の吊りあげ法と「活力移送法」が、貴重な指南になっています。特に「活力移送法」は、天風会初期の教示で今はあまり重視されていませんが、再度しっかりと研鑽されてよい課題かと考えます。
古本屋さんの目利きには感心しますが、いかんせん5万円ですと購入するにも躊躇してしまいます。そこで私の希望なのですが、天風会認定の著書としてなんとか再版まで漕ぎ着けないものかと考えています。
再談・天風道八十年
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