本色紙の後半部は、「注意」以降に記された一般生活行事のなかでの心得になります。
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注意、
安定打坐密法及びプラナヤマ密法並にクンバハカ密法は、一日の中機会ある毎に怠り無く回数多く実行する程、生命に好良なる効果あることを志るべからず、
尚、各誦句は心身統一を完成する根本要素となる精神生命の人生態度を、積極化する自己暗示となる必須なるもの故、毎日その何れかを心誦黙唱して心の曇りを払い清める可し。
そして、常に如何なる場合にも、心を明るく朗らかに活き活きと勇ましく堅持し、かりそめにも宇宙真理を、理入と行入とによりて体得せし真人たるの誇りを汚損せしめず、常に人の模範となりて、世のために尽くすことを、その心かけの第一となすべし。
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注意;
「安定打坐」及び「プラナヤマ法」並に「クンバハカ」を、一日の生活行事のなかで機会ある毎に怠りなく回数多くの実行し、これらを常態化させ、生命に良好な効果を志ざし、同時に「飲水法」を実行し日常行事の合間に水を補給しています。
尚、「天風誦句集」と「真理行修誦句集」は、心身統一を完成するための根本要素となる精神生命の人生態度を、積極化する自己暗示に必要ですので、毎日「誦句集」の何れかを開いて心誦黙唱し心の曇りを払い清めること。
私は1985年9月以来、誦句集をいつでも心読できるようにお守りの如くに携帯しています。かつては仕事を始める前に全誦句を心読していましが、今はその時々の置かれた状況に応じて必要な誦句を心読しています。また誦句を凝縮集約させた「我は宇宙霊と一体なり」を、常に念じています。
そして、如何なる場合にも、心を明るく朗らかに活き活きと勇ましく堅持し、宇宙真理を理入と行入とで体得した真人(リアリスト)としての誇りをもって生きて行くように心がけ、常に人さまの模範となり、世のために尽すことを第一の心得としています。
こうした色紙に記されたたくさん行修をみますと、あたかも天風教義と実践だけで一日が埋めつくされてしまっている錯覚を受けますが、朝の行修50分間の他は、各行修が通常の生活をしながら実行すればよいわけです。ここで私の朝の「ながら同時行修」が有効になってきます。
日常生活を通してうつも相対クンバハカの姿勢になっていますが、さらに歩きながらクンバハカ、仕事しながら安定打座、車の中でクラシックを聞きながら安定打坐、トイレの水を流しながら安定打坐です(本エッセー「安定打坐は修行です」参照)。
その他の行修としまして、一日3キロ、45分を目処に「散歩」しながらクンバハカとプラナヤマ呼吸しています。空気の爽やかな朝に散歩する人も多いようですが、私は夕食後に散歩を心がけています。
では何の為にこうした行修するのでしょうか、天風先生は「常にいかなる場合にも、心を明るく朗らかに活き活きと勇ましくせしめ、宇宙真理を体得した立派な真人となり、世のため、人のために役だつ自己を完成させる」ことを、究極の目的としていました。
以上、私の行修を一例にした「天風会修練会員日常生活行修考抄」の補充解説してみました。至らぬ点はご教教のほどを。