(一日を得て一日を過ごす)
「日常生活での行修・上」に継いで、私自身が長年にわたり研鑽工夫してきました行修を、一つの参考例として書き進めたく思います。行修は色紙の項目を基本にして、各自が生活環境、体調に合った方法を研鑽工夫なされることをお勧めします。
先ずは以下の「天風会修練会員日常生活行修考抄」前半の部分、朝の起床から一般生活行事に移るまでの行修と成ります:
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「毎朝、睡眠より目覚めし直后、直ちに『信念』の自己暗示を厳かに口にし、更に床上にて暫時養動法を行う。その際に『よみがえり』の誦句と『誓』の言葉を発声もしくは黙唱し后、「ひとりあんま」を実行の后、離床すると同時に自身の寝具を、身分の如何に係はらず『感謝』の正念を以て整頓し、後冷水摩擦又冷水浴を行い、洗顔及び整容化粧に関する一切を了へて后、活力吸収法を心誦してプラナマヤ蜜法を数回実行し、引続き呼吸操錬と統一式運動法を厳行し、而して后一般生活行事に移るべし」。
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私は当地で洋式の生活環境でして、朝のシャワーから一日が始まるので行修の順序が違ってきます(太字は色紙にない行修);
*毎朝、睡眠より目覚めし直後、一晩休ませてもらったベッドに向かい「ありがとうございました」と合掌し、ベッドを整理しています。
同時に枕元に用意しておいたペットボトルの水500ccを「飲水」します。(本エッセー「天風哲理の地下水脈」参照)。
*次に寝室に掛けてある黒と赤の「天風箴言日めくりカレンダー」の当日の箴言を黙読した後、バスルームに入り鏡に向かい「信念」の自己暗示を行います。そして鏡に向かい「微笑み」かけ「この笑顔を今日一日くずさんぞ」と囁きます。
(私は目覚めに熱いシャワーが心地よいため、いまだに「冷水浴と冷水摩擦」を実行していません。どうも苦手でして将来の課題となっています)。
*シャワーの後に神棚に水をあげ、二礼二拍一礼してから50分間の行修に入ります。行修はたくさん項目があるので2項目を「ながら同時行修」させています。
*先ずCD「神人冥合」の13、14に収録されています天風先生直伝の「安定打坐法」を8分間聴き、「養動法」をしながら「安定打坐」を行います。
*次に天風会で販売のカセットテープ「安定打坐」を、20分間聴きながら「ひとりあんま」で、身体機能を調整しています。その後で改に「真向法」を取り入れ、柔軟体操をしながらブザーの音に合わせ安定打坐の姿勢をとっています。
*ここで「安定打坐」カセットを止め、クンバハカをより確かまものにするために下腹部と腹横筋を強化する「ドローイング」仰向けの方式で10回行い(本エッセー「腹式呼吸ドローイング」を参照)、ついで「スクワット」を30回、西野式気功の「華輪」で腕をふりながら体を左右にひねり丹田と腹横筋を強化しています。
*これらの行修が一通り終りましたら「統一はちまき」をしめカセットテープ「朝礼」を拝聴しながら20分間の朝礼に入ります。(朝礼のテープは昭和43年度、天風先生最期の東京本部夏期修練会の戸外修練を収録した貴重品で、昭和61年に小川浩補導から特別にいただいたものです。私が朝の行修を今日まで継続できますのも本テープのおかげです)。
*先ず天風先生が唱える「よみがえり」の誦句を合掌しながら拝聴した後、会員代表者による「誓いの言葉」と一緒に誦句を唱えます。その後また天風先生の指導で「活力吸収法」の誦句を黙唱し「プラナヤマ呼吸」を行っています。
ついで、杉山彦一先生のかけ声で「呼吸操錬」、吸気とともに動作をはじめ、呼きとともに動作を終え、動作の節目節目にクンバハカ体勢を交えた呼吸法の後に「統一式運動法」に移ります、日頃使われていない筋肉のストレッチングと宇宙霊との一体を味わいながら行い、最期にニッコリ笑ってしめています。
ついで「積極体操」に移りクンバハカ体勢のまま気力を充実させ消極的観念を撃退し、心身を活発化せしめています。「呼吸操錬」「統一式運動」「積極体操」、いずれも細部にわたり研鑽し尽くされてよく組み立てられていますので、マニュアル通りに実行しています。
行修の合間に「朝礼」のテープから会員のかけ声が響きてきますので、一緒に朝礼をしている気分になり、遠く離れた海外でも「不孤」を感じています。
*最後に呼吸を整える整理体操になります。この時点でひと汗となり心身ともに今日一日の積極の気が充満しています。
統一はちまきをほどき、再度 CD「神人冥合」13、14を聴きながら「安定打坐」に入り朝の行修を終え、明るく朗らかに、活き活きと「一般生活行事」に移っています。
朝の行修の際に注意していることは惰性になってしまはぬことです。マンネリにならぬように体調に合わせ行修の順序を若干変更したり、新しい運動を加えたりし「毎日が新しい一日の新しい元気の甦り」を意識してやっています。
以上が朝の行修になります。至らぬ点はどうぞご教授のほどお願いします。