2012年、明けましておめでとうございます。
私の年末、年始は二年越しで「天風瞑想録」を、読むことが恒例になっています。「天風瞑想録」は、天風哲理の原点とも言えるもので、私も年頭に瞑想録を読んで原点に還り、新しい年の出発をしています。
毎年くり返し読んでいるのですが、そのつど「なるほどそうなのか」と、新しい教示に気がつき、この新たな発見が、私の過去一年間における心の成長となっています。
今年は例年と異なり「天風瞑想録」の前後に、新刊「幸福なる人生」心身統一法講演録(PHP刊)を、読んでみました。この著書は天風会神戸支部での講義テープを中心に書き起したものです。本来ですと CD13枚、全7巻で、3万円のテキストが、一冊の本にまとめられて、なんと1900円で購入できるのですから、超お買い得になっています。神戸支部は貴重な講義録をたくさん保存されていますので感謝感激です。
しかも、このご講義は天風先生が80歳の佳境にあり、神戸支部が最も旺盛を極めている時期でしたので、講義にも力のこもった活き活きとしたものになっています。読み進めますと、新鮮で面白く新たに学ぶ教えが盛りたくさんにありました。
冒頭から「心身統一法は、健康法にあらず、修養法(自己啓発)にあらず、宗教にあらず」と、ぶつけています。しからば何かといえば、各自の天風哲理とかかわり方によって、「健康法でもあり、修養法であり、宗教である」が、これらのひとつだけでは人生の諸問題を解決できないので、これらすべて包括したものが、天下無双の心身統一法であるとしています。
明治の人で有名な言論家、政治家で、実業家であった、井上角五郎氏という方は、「天風哲人の説く方法を、宗教じゃないなんて言われたって、これは宗教ですぞ」と、公然と主張してはばからなかったといいます。やはりこれまでにも、私の様なあわて者がいたのかと、「あっと驚く角五郎〜」、いや「山路きて、何やらゆかし 角五郎」に、笑ってしまった。
また、面白く感心したのは、寝床に入る時に、寝床に対して「お世話になります」と言って入り、起きる時には「ありがとう、ありがとう」と言って、寝床を畳んでいるというくだりです。私もさっそく今日からこれを実行です。
天風哲理を実践する者にとって、本著書は「天風瞑想録」の姉妹編になるかと思います。この二冊を読めば、私のサイト「天風オンライン」にアクセスする必要もなくなります。
人生を幸福に活きるのに必要な方法を、やさしく、かつ具体的に教示している「幸福なる人生」を、2012年の読書にお薦めします。