今日は高崎少林山だるま禅寺に初めて行ってきました。縁起だるまの発祥の寺です。
帰省の折にいつもこの前の車道を通っているのだが、いつか、いつか参拝と思いながら、その都度ご無沙汰していました。今日は息切れしながら階段153段を登っての参拝でした。
この寺の境内に在る「洗心亭」に、ナチスドイツを追われた亡命者、世界に日本文化の美を紹介した著名な建築家ブルーノ・タウトが、2年3ヶ月過ごしたことは知りませんでした。これは私の不覚でした。
タウトは桂離宮を訪れ「泣きたくなるほど美しい」と深い感銘を受け、伊勢神宮では自然と調和した簡潔なそして厳しい形式に共感しています。代表的な著書に「日本美の再発見」「日本文化の私観」があります。
また、こんな感想を日記に残しています;「私たちが山下の小径を歩いていると、いつものように大勢の村童たちが私たちのあとからついて来たが、やがて私たちの歩く先に立って両側の潅木の枝を左右に押さえつけ枝の先が私たちに触れないようにしてくれた。外人を見ようとする好奇心はあっても、実に細かい心遣いをするものだ。みな貧しい? それも極めて貧しい子供たちなのに!やはり日本なのだ」(昭和10年3月24日)
日本を離れトルコに向かう壮瞥の時に;「日本は遂に戦争になるだろうが、集まって下さった方々の無事生きながらえることを願うばかりだ。出来得るならば私の骨は少林山に埋めさせて頂きたい」と語っていました。
トルコで1937年12月に脳溢血のため逝去し、遺体はトルコの墓地に埋葬されましたが、タウトの遺志を果たすため、翌年9月に妻エリカがデスマスクを少林山に納めました。そしてタウトがわが故郷とした洗心亭に「ICH LIEBE DIE JAPANISCHE KULTUR」(私は日本の文化を愛す)の記念碑が立っています。
少林山だるま禅寺
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