2月は久木綾子著「見残しの塔」周防国五重塔縁起の時代小説から入りました。
著書より著者に興味を持ってこの本を手にしました。久木女史は文学畑の方でしたが、結婚と同時に40年間専業主婦を務め、70歳で主人を亡くしてから文学に戻りまして。
そして著書の構想に14年、時代考証をご自分足で取材し、さらに執筆で4年、89歳にして「見残しの塔」で新人作家としてデビューしました。著者の写真を見ますと知的で美しい。もちろん新田義貞の末裔と人々の儚さを描いた著書もすばらしい内容です。
この後に90歳で「契りの塔」羽黒山五重塔灰聞を出版しました。そして昨年7月に100歳で鬼籍に入られました。
なんと自律した素晴らしい方なのでしょう。ただ歳だけ重ねるだけでなく、出来得るならこうありたいものです。
今月は久木綾子女史へ追悼と敬意を持って上記2冊を拝読することにしました。
今日から2日間、大雪予報ですので外出できず家でゆっくり拝読となります。
見残しの塔
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