李登輝著「武士道」解題を読み終えた。読み返してみてやはり李氏は偉大な哲人政治家だった。その基盤にキリスト教の信仰と武士道の精神であったことを、日本人として誇りにしたい。
DVD「哲人王」の出典はこの著書によるところが多い。当初このタイトルは好きでなく、早稲田大学の哲学科を専攻した園田映人監督に「偉大なる愛と信仰」を提言してみたが、著書を再読しあらためて監督が拘った「哲人王」でよかった。
話は変わりますが、私は「武士道」(文庫本)に苦い思い出があります。大学2年の時、野島芳明ゼミに他大学からの門下生として入れてもらいました。週一回の野島ゼミで一つの教材に「武士道」があり、数人の同学と輪読した後に講義を聞くことになっていました。その輪読の途中で先生が肩を小さく震わせ静かに泣いているのに気がつき驚きました。しかし、私は何故ここで泣けるのかさえ全く理解できませんでした。これは私にとり衝撃的な出来事で、自責のショックで食が進まず3日間の断食になりましました。同時に野島先生を我が師と決めて研鑽させてもらいました。
私の文明思想の多くは恩師によるもので、有り難いことにいま目撃しているアメリカ大統領選挙後のゴタゴタも、時事のミクロだけでなくマクロの文明の流れとして鳥瞰できる複眼思考ができるよう教授してもらいました。。
さて、明日から執行氏の「脱人間論」第7章に戻ります。偶然にもこの著書に今のアメリカと明日の日本が書かれています。
哲人王
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