2020年7月アーカイブ

武士道の再生

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51hZ3sMpDhL._SX380_BO1,204,203,200_.jpeg 執行舟草著「生くる」を読み終え7月も執行氏の著書で過ごした。
 「今の若者には不幸を教えた方がいい。不幸を教えると真の幸福になれる」
 「自分が好かれたというのも幸福思想なのです。私は嫌われることは何とも思っていないので、何でも言えるし、何でも書ける。それは不幸でいいからです」。
 このように斜めに身構えた人の本を出版する事にどれだけ意義があるのだろうか不思議に思っていたのだが、「生くる」を読み終えてやっと納得が行きました。
 題名からして「生きる」でなく「生くる」と世を拗ねているのだが、氏の巧妙の論展開に慣れて「くる」と実に読み応えのあるいい内容です。そして執行氏の命がけの希少な思索は、やはりきちんと保存しておくべき著書でした。さすが講談社。氏は書評などはどっちでもいいと読者に媚びていません。にも拘らず2019年11月の時点で第21刷発行なのですから、私はむしろこれに喰らいつく読者の物好きに感心してしまう。
 氏は古今東西の書籍をのべ3万冊喰らい尽くして、現代版「葉隠」の甦りに生命を燃焼させているのですが、ではどうすべきなのか、氏自身はそれをひたすら読書に求めていまして、如何すべきなどは読者自身が決めろと突き放しています。
 ともあれ、今の世にいてもいい誠に面白いドンキホーテ(自称)です。好きだな〜こういう人。
 「憧れに向かう人間はみなドンキホーテの子孫なのだ」。
 8月「夏日烈烈」で、面白い月にしてゆきましょう!

米中の七人の侍

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webs200717-solar01-thumb-720x509-206770.jpeg           (太陽に最接近)
 2月から6月までは中共ウイルスのニュースを、ユーチュブで検索していたが、7月に入り俄然と米中関係問題となった。しかも、中国系のユーチュブの検索が多くなり1日に2〜3時間を費やしている。中国共産党が建党以来の最大の危機を迎えて、明日どうなるのかもわからぬため、一瞬も目が離せなくなりました。
 「チャイナ7」習近平党総書記、李克強国務院総理、韓正副総理、栗戦書全人代代表、王洋人民政治協商会議主席、趙楽際規律委員主席、王濾寧中央書記(中共スピーチライター)らは、6月下旬から雲隠れ。一説には熾烈な内部の権力闘争のなかで、例によって隠蔽政権、彼らの動向がわからない。
 対する「アメリカ7人」の侍も出揃いました。トランプ大統領、ペンス副大統領、ポンペオ国務長官、オブライド国家安全保障顧問、レイFBI長官、ムニューチン財務長官、バー司法長官。その参謀としてバノン+余茂春。これらの侍が必要な時に必要な役割を演じて切り込んでいます。やはりアメリカは人材の宝庫で、彼らを見るだけで中共は震え上がることだろう。一目瞭然で役者が大根とは違う。
 最近アメリカは明確に壊滅中共として中国人と切り離す戦術を打ち出しました。支配する中共腐敗政権の1億人と被支配の中国人13億人を味方につける実にうまい高等戦術です。余茂春参謀の入れ知恵だというが、呪われた文化大革命をいまだに引き継ぐ習近平と悲惨な迫害を受けてアメリカに移民した余茂春との因縁な対決です。
 さてどうなるか、8月に一つの山場を迎えることになります。

91SWzpRIZQL.jpeg 石原慎太郎氏(88歳)VS 曽野綾子女史(89歳)の対談「死という最後の未来」を拝読。
 二人の住まいは数10キロしか離れていないが、数十年ぶりの再会対談だという。私が長らく私淑してきしたお二人の対談なので即日に購入しました。この対談を企画した「幻冬舎」の見城徹氏はさすが、またやってくれました。
 対談は二人の個性のぶつかり合いですが、何せ超熟年で枯れていますが、読書人にはたまらなく面白く(失礼)参考になります。
 石原「(墓碑銘)僕は残したいですね。葉山の森戸海岸の沖合、岩礁に、裕次郎の灯台を作ったんです。その手前に記念碑も作った。僕はその横に自分の灯台を建てて、やはり句を刻むようにと子供に命じてあります」。
 (灯台よ 汝が告げる 言葉は何ぞ 我が情熱は 誤りていしや)
 曽野「犬がおしっこしますよ、そこに(笑)」。
 これには大笑いです。
 石原「魂、霊魂については、どう考えますか」。
 曽野「私は霊魂というものはあって、不滅かなと思っています」。
 そして、
 「人間の一生は永遠の前の一瞬」。
 これは笑えず、背筋に冷たいものが走った。

 さて、ここ2日間中断した執行草舟著「生くる」へ戻ります。

tko2007230009-p1.jpeg 東京オリンピックが延期され、あと1年となった。
 国立競技場で「1年後へ。一歩を進む。TOKYO2020+1」のイベントが、開会式の時間に合わせた午後8時に行われた。白血病からの復帰を目指す競泳の池江瑠花子選手が、1年後の東京オリンピックへメッセージを発信。
 今日、ここから始まる1年を、単なる1年の延期ではなく『プラス1』と考えると、とても未来志向で前向きな考えだとポジティブに捉え、「逆境から這い上がっていく時には、どうしても希望の力が必要だ」。「1年後の今日、この場所で希望の炎が輝いていて欲しいと思います」と語り、会場の芝生から降りると、様々な思いから込み上げてきた涙を両手でぬぐっていた。
 「プラス1」の式典のメッセンジャーに池江アスリート代表が、一番ふさわしい人だった。希望の聖火を掲げる彼女は天使のように輝いていた。

TOKYO 2020

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IMG_0728.jpeg 本来7月24日は、東京オリンピックの開催日なのだが、中共ウイルス感染拡大で延期になってしまった。
 上のキーホルダーの写真は、昨年12月に成田飛行場で購入した小物です。この時点では延期になるなど思いもしなかった。中共生物兵器ウイルスがここまで長引くとは、、、。来年はなんとしても開催したいものだが、さてどうなることか。果してそれまで中共が存在しているのだろうか。
 1964年の東京オリンピックの時に、中国は核実験をして国際祭典にアヤをつけ、今回は中共ウイルス騒ぎで延期です。全く迷惑な西朝鮮です。
 ちなみにキーホルダーを裏返して見たら「メイド イン チャイナ」でした。使用する各国の国旗も「メイド イン チャイナ」だと知っていたが、土産まで中国産とは日本のメーカーも考え直してもらいたい。せっかく日本に来た外国人が、日本の土産を買たら、それが外国産だったらどんな気がするだろうか。彼らは日本製の土産が欲しいのだ。
 こんなことだから中共ウイルスで延期になってしまうのだ。こうした小物はもう日本では採算が合わないのだろうが、それでも安易に生産コストだけを追求せず、本来の物造り精神にこだわるべきだ。

 IMG_8446.jpeg 7月13日の「加油香港」のブログで「香港デモが始まってから、出張を2度もキャンセルして無沙汰になっています。行きつけのホテルからほぼ毎日のように案内メールが届くようになりました。今ではそのメールがSOSを訴えているようで辛く感じてしまう。行きたいがいつの日になることか。あるいはもう行けないかも知れない」と書きました。
 今日もまたホテルからメルマガが来ました、ただ今回はトップ欄に「もしこのページが見られないようでしたら、こちらをクリックしてくださいと」あり、不通になることを考慮してです。彼らは諦めずに闘っています(補記:7/17から本当に閲覧できなくなった)。
 上記の写真は2018年12月に当ホテルの窓から撮ったものです。私がいつも指定する部屋からでして、ここでよく朝日を浴びながら瞑想したものです。下視には香港旗と中共の旗が、「一国二制度」として並んでいました。50年の間に香港が中国を民主化させると思っていましたが、23年目に逆行しています。ユーチューブ「大紀元」の動画を見ていると今がその勝負時なので目が離せない。加油香港!

「憧れ」の思想

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IMG_0714.jpeg 執行舟草著「『憧れ』の思想」を読了。
 横帯に「ここには、星雲が舞っている。読み終わった時に、星が降って来るに違いない」と、詩的でなんとも意味不明。
 でも、最後の「葉隠」武士の遺書として誠に天晴れな著書でした(遺書と言っても本人はまだ健在ですが)。
 書評は控えます。著者もハナから書評など期待していないし、そんな事はどうでもよく、ただこの本を読んで共感し、魂が共振してくれる人がいれば、それでよしとしています。またそれさえもどうでも構わぬようです。氏の父親に「いちど精神科で診てもらえ」と、言われたほどの狂気を孕んでいます。
 日本晴れの本ですが、特にお薦めもしません。読みたければ読めばいいし、気が進まなければそれはそれでいい。氏は「本を食らえ」と言いますが、食べるにも好き嫌いがあります。無理して食らい食傷気味になってもつまらない。 
 中共ウイルス騒ぎの間に執行氏の関連著書を7冊読み、ここに至ってやっと氏の思想が理解できました。実に幸せな人生です。私の人生観とは明確に違いますが、「生命燃焼」「運命愛」「憧れに一生懸魂」「近代の超克」に、素直に共感し魂の共振を覚えました。
  山路きて なにやらゆかし すみれ草  (芭蕉)

加油香港

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IMG_8495.GIF このところ香港問題と大陸の内情ニュースを、1日に2時間から3時間ほど検索しています。
 ユーチューブで大紀元を始め自由亜州電台や東森新聞など中国語が入り込んできて、すっかり留学時代にワープしたかのようです。このところ中国情勢は日替わりメニューで、どうなるのかも予想できずにただ進展を見守っています。
 私の前回の香港出張は2018年12月でした。あの時に無理してでも香港―マカオー珠海大橋に渡っておいてよかった。大橋で海上を渡りながら何となくこれで香港も私自身も変わるだろうなと予感していましたが、その通りになりまった。あれから香港デモが始まり、2度も出張をキャンセルして無沙汰になっていますが、行きつけのホテルからほぼ毎日のように案内メールが届くようになりました。今ではそのメールがSOSを訴えているようで辛く感じてしまう。行ってやりたいがいつの日になることか。あるいはもう行けないかも知れない。今は香港が「天滅中共」「撤回天下之悪法」で、自由を勝ち取り「香港が香港であること」を希望するのみです。
 近代中国の革命は南の広州から武漢を経由して北京へとなっています、今は武漢を過ぎて北上しています。テレサテンの「香港」が、哀歌にならぬことを祈っています。

IMG_0684.jpeg 楊逸著「わが敵『習近平』」を一気に読了。表紙の習の顔に嫌悪を覚えるので裏返して白紙にしました。希望としてやがてはそうなるでしょう。これくらいは酷家犯罪にならぬだろう。
 やはり迫害を受けた経験から書かれる中国知識人(現在は日本帰化)の中共批判は、絶望の底から出ているので説得力があります。ここに書かれていることのほとんどは知識として理解していても、彼らの口から唸るように出てきますと言葉を失ってしまう。
 序章と1章で、中共ウイルスは研究所から漏れた生物兵器と断定し、これは中共が世界に仕掛けた戦争だとしています。
 2章で中共の非道悪政。習近平も毛沢東と変わらぬ大罪で、中国に残された信仰は拝金虚無主義を呈していると言及。
 3章で中国56民族に56の不幸あり、ウイグル人の臓器摘出や理由なく逮捕され強制収容所送りになること。人権弁護士への弾圧や生存権もないと糾弾しています。
 4章で強欲な中共が世界支配を目論み、人民解放軍もとでファーウェイはその先鋒になっている。
 5章で中国の若者へ覚醒をすすめています。30年前の天安門事件の時はみな民主化の夢を持って戦ったが、今の青年は中共に洗脳教育され「すごいぞ中国」と、大釜の中で無気力なカエルになってしまっている。やがて大釜がひっくり返るのも知らずにそのまま茹で上がってしまうと、中共の悪魔を打倒しようと呼びかけています。
 最近ユーチューブ「大紀元」の報道に目が離せなくなっています。

 昨日は目医者で定期検診。
 携帯で駐車場に着いたことを知らせ、受付に呼ばれるまで車で待機。
 マスク着用して検診室に行くまでの長い廊下の各ドアに「ここにヒーローがいます」のサインが貼られ、なんとなく不気味。
 ベルを鳴らすと受付がドアを開け額に体温計を当て検査。いつも賑わう26席の待合室が、ソシアルデステンスで5席のみ使用、受診者は私を入れて3人でした。幸に検診に異常なく1年後の検診となりました。
 今日は歯医者の定期検診と歯のクリニング。
 やはり駐車場で呼ばれるまで待機、マスクしてエスコート付きでドアに入ると、そこで体温チェックとゴム手袋を渡され、過去6ヶ月の体調を聞かれ、それに確認のサインでした。面倒なことになりました。
 診療台に座り「マスクを取りますか?」と質問すると、それだけはOKでした。幸にこちらも異常なく6ヶ月後の検診となりました。

51aZEH8VKqL._SX344_BO1,204,203,200_.jpeg 今日、中国の全人代常務委員会は「香港国家安全法」を可決し施行されました。
 人権と法の支配を否定する恐怖による香港統治となります。50年間の現状維持という国際公約が23年で破棄されました。これで中国と同様に集会や言論の自由が認められなくなり、共産党政権に批判的な活動は犯罪として取り締まりの対象となります。香港在住の外国人も含まれています。
 我々はいま歴史の節目を目撃しています。これは香港の終わりの始まりでして、地政学的に見ると中国の変革は南から起こっています。このままでは治りません。
今日ちょうどアマゾンから「わが敵『習近平』」楊逸著が届きました。楊逸女史は「時が滲む朝」で、天安門事件をテーマにして民主化運動に身を投じた若者の夢と挫折を描き、日本語を母語としない作家で初めての芥川賞を受賞しています。
 その女史がついに我慢ならずと習近平を「わが敵」として執筆しました。私はこの直情の題名を見て即購入しました。
 香港の自由の勝利を祈りながら、この著書を掲載しました。

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