2月24日に天皇陛下の在位30年を祝う記念式典が行われ、皇太子も59歳の誕生日インタビューで、すでに心の準備ができたとのことです。いよいよ御世代えの時になってきました。
新元号を待たず平成に殉死するかのように二人の方が2月に逝かれました。
日本と日本文学をこよなく愛し、晩年は東日本大震災発生直後に日本へ帰化を決めたドナルド・キーンさんが96歳で逝かれました。「昭和30年に初めて中尊寺に参詣してから現在まで、日本のことを考えない日はおそらく一度もありませんでした。そういうことで、私は日本と日本人に特別な縁があるとしか思えません」と語っていました。「好きな日本への感謝の気持ちを表現するため、日本人になりたいと思った」、有り難いことです。私にとり上越新幹線の中で一度だけキーンさんと同じ車両に同乗したことが想い出になりました。
もう一方は、ベビーブーム世代を「団塊の世代」と命名した、作家であり万博プロデューサーとして活躍した元経済企画庁長官の堺屋太一氏が、83歳で逝かれました。
堺屋氏は「平成」がはじまった直後に「平成三十年」と題する小説を書き、その第1章が「何もしなかった日本」として、「これからの何十年か、日本は大した改革も大きな新事業もしないだろう」と予測しました。実際に予測通りさしたる変革も改革もなく「平らに成った」まま過ぎようとしています。堺屋氏は早くから、みんないい子で何もせず、ワタクシ主義の日和見の「団塊の世代」を、見抜いていたかと思う。歯ぎしりが出るほど悔しいが、実際に憲法改正も改革も何もしなかった。
私にとり平成時代はすべて海外生活で、ポカッと穴の空いた時となっています。「平成」からは元号を使わずすべて西暦で過ごしました。あの山口百恵、安室奈美恵、SMAP、嵐の引退になぜあんなに大騒ぎするのか感覚的に理解できず共有できませんでした。
でも5月からは西暦でなく新元号を使い日本と同じ空気を共有しようと決めています。新今上天皇をお守りするのが団塊世代に残された国事だからです。我々の世代もせめてこれくらいの責務をやってから逝きたいものです。
御世の代わりめに、、
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