写真の整理をしていたら、麺の本場とされる杭州で1867年からの老舗「奎元館」の看板が「吾味足知」(われ味の足ることを知る)だったことに今ごろ気が付きました。
2011年3月のブログに「食べたタン麺も老舗のわりには看板ほどに足る味でなく、百年一日の如くのままだった。わざわざあそこまで行って食べることもない」と記していました。麺も汁も時代と共に好みが変わるもので、味に足ることはない。彼らはお金儲けが第一で、味を極めてお客を喜ばすこだわりが後になってしまうあたりが中国なのだろう。
唯だここに「味」を持ってくるところがいかにも中国的で面白い。私が漢字好きな由縁です。
日本の「吾唯足知」(われ唯だ足ることを知る)に比べると文化の違いが見えてくる。
私がいつも言っています「中国人は舌で食べ、日本人は目で食べる」です。中国旅行客が日本に来てグルメに集中するのは、今の中国に舌に足る料理がないことによるわけで、文化の衰退はこんなところからもうかがえる。
我味足知
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