天風会の推薦でもあり「新訳中村天風の言葉」とあるので、ついに新訳本!が出たかと、大きな期待をもって予約購入し今日届きました。
今日か今日かと待ちわびていたので、さっそく読みはじめましたが、何の感動もなく1時間で読み終えてしまった。本のタイトルは出版社が決めますが、これは「新訳」でなく「注釈本」でした。
私は「真理を践行するものはみだりに他人を批評するなかれ。否その暇があるならば自分自身を厳正に批判するがよい(天風述)」を、旨としていますので書評は控えますが、一つだけ書いておきたく思います。
著者はプロローグとあとがきに、繰り返し「天風師の肩を借りて、その上に乗り、今と未来の景色を見渡す」と、記しています。
私は天風道を33年も歩みきて、いまだに師の足元にも及ばぬ自分を痛感し一歩でも近づこうと研鑽を重ねています。その私から見ますと、いとたやすく師の肩の上に乗り景色を見渡す身軽さ、たとえ言葉のあやであったとしても、師に対しての尊厳がみられないのが残念でした。
師は「俺は月を観よと指をさして教えた。指をみないで月(真理)を観よ」と、「俺の肩に乗れ」とは言っていませんでした。
ですから次回の著者では、注釈本でなく忠実な新訳本での感動を期待したいところです。感動を楽しみにしています。
感動の創造
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