ウルトラ・トレイル・マウント・富士、UTFM170キロは、標高約900メートルの富士こどもの国をスタートし、高低差8100メートルの富士山麓、登山道、林道、獣道、歩道を、大池公園まで制限時間内46時間に走破する耐久レースです。登り坂は歩き、下り坂は走り、夜はヘッドライトで進みます。A5の勝山関門までが、夜通し走った選手たちの苦しい大きな山場で、文字通り山に勝つか棄権するかの峠となります。勝山で富士山が選手たちの正面に来ます。
レースは自らの心身の可能性への挑戦で、他の選手に勝つことや順位を競うことでなく、あくまでも自己との戦いを目的としています。
速い選手は平均走行速度8.5キロ、19時間20分ほどで走破し、最終走者の走行速度3.7キロ、45時間58分で完走しています。その差は約26時間30分で、選手たちはこの時間差のなかで、自らのペースを制御して10ヶ所の関門(エイドステーション)を、通過して行きます。各関門で制限時間外の選手は失格ないし棄権となります。娘婿は事前に平均走行速度を4.85キロに想定し、結果として速度5キロで、誤差1時間の35時間10分、187番目の完走でした。完走者は900人で約60%。
関門ではサポーターが待機し、選手はここで休息、着替え、食事、時に仮眠して体調を整えて次の関門に進みます。人生百年時代がささやかれる昨今、こどもの国のスタートを誕生として、ゴールまで10ヶ所の通過儀礼があり、それを1つずつ乗り越えて完走するレースに、人生の縮図をみる思いでした。
誰のものでもない貴い自分の人生道、己のゴール目指し、自分の力で完走するしかないわけで、今回はそんなことを教えてくれたレースでした。
富士の風 扇にのせて 江戸土産 (芭蕉)
170キロトレイル(2)
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