北朝鮮危機が緊迫しているなか、喧噪が大きくなればなるほど、私は呑気にも26年前に登った白頭山の山頂で眺めた、静謐で神秘な天池が想い浮かんできてしまう。
北朝鮮と中国の国境にそびえる白頭山(2744メ--トル)は、約1000年前に記録史上最大の噴火を起こし、灰や岩石が日本まで飛んできたといわれています。火山は一般に構造プレートがぶつかる位置にありますが、白頭山(中国名:長白山)は、不可思議にも日本列島を形成した巨大な沈み込む地帯から1000キロ以上も離れたプレートの真ん中に位置してます。地層的にみると在るべきでない場所に在る火山となっています。
私は北京から飛行機で長春まで飛び、バスで8時間乗り継ぎ北朝鮮との国境の豆満江まで行き、そこから白頭山の頂上に登り天池と称すカルデラ湖を、中国から向こう側の北朝鮮を眺めて平和を祈念してきました。天池は周囲12〜14キロ、水深は平均213メートル、最も深い所は384メートルといわれ、それが空からの光を受けることで静謐で神秘な色を映しだしています。1年に8ヶ月ほど氷に覆われています。
白頭山は朝鮮民族の神聖なる山で、祖国の象徴であり最初の朝鮮国を作った王の生地とされ、朝鮮人なら一度は行ってみたい聖地となっています。日本神話でいう高天原といったところです。
私は朝鮮族に会うと最初の話題は、白頭山に行って神秘な天池を観たことからはじめています。そうしますとそれだけで相手と打ち解けた会話に入ってゆけます。
最近この山に微震が続き大噴火の可能性が囁かれはじめています。さらに先日この近く110キロ離れた所で水爆実験をやり、それに対応しアメリカのB1爆撃機もこの付近まで演習飛行をしました。しかし、こうした緊迫したなかで誰も白頭山をかえりみないことに胸が痛む。白頭山の天地を汚すことなかれ。
民族が神話を失う時その民族も消滅する。金正恩よ、神話の復活のために聖地に戻り、天池に身を捧げ天の怒りを鎮めよ。
天地・白頭山
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