(1930年頃の古本街)
日曜日も司馬さんの話し上手についつい神田界隈を、ベッドに寝そべりながら散歩してしまった。
ここでも夏目漱石と正岡子規はレギラー出演していましたが、やはり神田神保町の本屋(出版社)と世界一いわれる古本屋街が主役でした。古本屋の目利きの話しは佳境です。それにここでも「火事と喧嘩は江戸の華」で、やはり大火の話しでした。
私は今でこそ本郷界隈ですが、学生時代は神田界隈でした。ですから読んでいてこの辺りは立体的によく呑み込めました。ここで靖国神社と靖国通り周囲の数大学を言及しているのに「靖」の字も出てきませんでした。予想はしていたことですが、見事にスルーしています。このあたり司馬さんの世渡りの巧さですが、まぁいいか。
私は司馬さんが「街道をゆく」シリーズを執筆していた頃、もう芝枯れと思っていましたので、折角ニューヨークのコロンビア大学に来て、ドナル・キーン退職記念講演に、今更と思い聴講に行きませんでした。後でわかったことで、司馬さんはこの頃、日本の土地バブルの廃頽と闘っていたことを知り、司馬ガレの思い込みのため行かなかったことを、私の人生の悔いとしています。惜しいことをしました。
靖国神社と言えば、今年も閣僚が参拝するのかしないのか鬱陶しい日になりました。今日、インドタウンに食事に行ったら、街並にインドの国旗がたくさん架けてあるので、何の日か聞いたら8月15日が独立記念日でした。思わずこの日は日本の敗戦の日だと返してしまった。そうか、日本の敗戦はアジアの解放の日でもありました。
神田界隈
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