オバマ大統領の花道になる、安倍首相の真珠湾慰霊訪問の前までに、当時の状況を整理をしたく思い、加瀬英明著「大東亜戦争で日本はいかに世界を変えたか」 を読んでみました。
先の戦争は対アメリカとは「太平洋戦争」であったが、世界史的にはアジアの解放という「大東亜戦争」であった二面性を持っていました。私は一貫して大東亜戦争という立場をとっています。大東亜戦争以前にはアジア・アフリカにタイをのぞき一つの独立国もなく、大東亜戦争以後にアジア・アフリカに一つの植民地もなくなりました。人類史上における文明のパラダイムシフトだったと認識しています。太平洋戦争には敗戦したが、大東亜戦争には勝利しました。私はこれを日本人の誇りとして心に秘めていますし、多くの英霊にたいする鎮魂と思っています。
加瀬氏の著書も同じ史観で書かれています。加瀬氏は200冊以上の本を出していますから、これまでに数冊を読んでいると思うのですが、のめり込むことがありませんでした。その大きな理由は私の恩師・野島芳明の思想とかなりの部分が重複するので、強いて読む必要がなかったことです。それに氏の育ちのよさスノビッシュ(お坊ちゃん)思考が鼻についたこともあります。
先日のタイワン訪問を契機にまた加瀬氏の本を再読し、(私も歳を重ねたためか)氏の外交経験とスノビッシュから来るいぶし銀的切り込みと暖かい視線に魅かれるようになってきました。それに今の日本で大局にたって深く文明史観を掘り下げる論人が少なくなりました。
2017年、国際環境が流動化して暗転するなか、加瀬氏は貴重なご意見番としての活躍が期待されてきます。そんなことでこの著書をお薦めです。
大東亜戦争
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