「君の名は。」が、タイワン、ホンコンに続きチャイナでも大ヒットになっています。12月2日から全国7000ヶ所の映画館で放映し、初日の興行収入が13億円でアニメ映画として新記録となるようです。
私はJALの機上で観賞しましたが、「君の名は」を楽しむには少々歳を取り過ぎました。それでも学生や若者がこの映画にたまらなく魅せられ涙する感性はよくわかりました。願わくは私も酔いたいものです。
私がすごいなと思うのは、アニメ、漫画、スマホで育ったミレニアム世代の感性に国境がないということです。前回のホンコンでウーバーの若いドライバーが、上手な日本語で「考えると私の青春は日本のアニメでした。アニメゲームがしたくて日本語を習いました。夫婦で毎年1回の日本旅行を楽しみにしています。」に驚きました。また、当地ニュージァージー(NJ)州にある紀伊国屋書店の3分の2の書棚は、アニメ・グッツと漫画本で埋まっていて奧に既成の書物が置いてあるだけです。これが紀伊国屋かと思うのですが、客層の対象を反映してのことなのでしょう。
我々活字世代からミレニアム世代を見ると、世の中これからどうなることかと杞憂する一方で、不思議にも彼らに好感を覚えてしまいます。この世代は物事をアナログの論理思考でなく、デジタルの視覚感性で捉えていますので、これまでの思想や主義主張を無理やり押し付けることができなくなってきていると思う。そして、この世代は国境を越え19世紀思考のチャイナよりもっと先に行ってしまっています。
デジタルの感性は、短歌や俳句の象徴文化にみられる日本が得意とする分野で、いよいよ日本文化の世界化です。「君の名は。ニッポン」
君の名は。ニッポン
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