(秋の黄昏 in N.J.)
私が何度も中国各地に足を運びながらも北京を敬遠してきた理由は、第一に中国の政治に関わりたくないこと。次に、天安門広場に掲げられている毛沢東の肖像画と毛沢東の遺体が安置された大きな記念堂があることでした。これを見ると毛沢東による大躍進と文化大革命の大暴走で4700万以上の人々が呪いながら死んでいった悲惨な人災が想い出されてくるからです。
1977年に建設された呪縛の記念堂を、過去に一度だけ参観しました。保安警備の鋭い監視の目と対峙しながら、ガラスケースの中に安置された遺体を、歩きながら遠巻きに見ました。それ以来もうここには来ないと決め、天安門を敬遠してきました。
9月9日は毛沢東が死して40年になりました。
ここにきてやっと中国共産党が呪縛の記念堂を、毛の生地である湖南省韶山市へ移転を決めました。移転案の会議に中国政治局25人のうち23人が賛成、2人が棄権、反対者ゼロで通過したとのことで、まぁ、負の遺産として当然です。
中国共産党も変りつつあり、また変革しなければ生き残れないので、わずかながらですが、毛沢東の呪縛から解き放されつつあるようです。呪縛を鎮魂して行かないことには、党に明日がないので歓迎です。あとは肖像画の移転ですが、党はここまでやれないと思うので、これは人民の手にお任せです。
近い将来、これらが移転したらまた北京を訪れてみたく思っていますが、いつになることやら、、、、
毛沢東の呪縛
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