ネットで蓮舫の二重国籍問題で炎上しているので、どんなもんかいと調べてみました。
私は彼女から受ける印象と「謝」の姓から推察して、台湾の客家人と思っていましたが、どうやら台南県籍の台湾人のようです。ジュディーオングと同じような出自となります。それならそのまま二重国籍でもよかったのに、民進党の党首選候補ということで問題になりました。政治家になったことが「やぶから蛇」のようでした。こういう人を曖昧にしたまま政治家にした民進党や日本側にも責任があります。
客家人を調べついでに、中国の奧深さと言うか複雑なところをもう少し言及してみます。中国は漢民族が90%以上で、そのなかに約7千万人、人口比の5%ほど客家人がいます。世界の客家人口は4〜5千万人とされています。台湾では総人口約2300万人のうち客家が18%の4百万人となっています。
客家族(Hakka、ハッカ)のルーツをたどると、周から春秋戦国時代かけて中原(黄河中流周辺)に住んでいた支配階級の末裔とされてますが、たび重なる戦乱から中原を追われて南方に移動して定住しました。彼らは漢人としての選民意識が強く、独自の文化と風習を維持し、客家語が正統な古代からの漢語であり、我らが中原文化を守ってきた正統な漢族であると自負しています。
北方から南方に逃れて移住したことで、先住民の漢族から「よそ者」の客家人と差別されてきました。客人で土地の所有が困難であることから、先住漢族の地域から離れた、広東省の梅州、恵州、福建省の汀州、江西省のカン州などの山間部に一族単位で居住しました(写真は世界遺産の福建省の客家円楼)。
漢族として少数派であるため、中央政権や各王朝の体制派と良好な関係を維持しようとする傾向が強く、中国共産革命にも多くの客家人が参加しました。日本も台湾統治時代には、客家人を警察官として採用し台湾人の治安にあてました。
また東南アジアの華僑の3分の1が客家人で、中原を追われたエスニックとして「中国のユダヤ人」と比喩されています。女性が極めて強靭で、骨身によく働き一家を支えています。子供の教育に熱心で男性は学問や政治に走る傾向があります。
そのようなことから、近代以降の中国、東南アジア、台湾から輩出した客家の人物一覧をみますと、きっと驚かれることと思います;(続)
客家人
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