日本は明治維新の後に「廃藩置県」を施行し、小異を捨てて大同について近代国家を形成しました。四方を海に囲まれた島国で大まかに括れば単一民族、単一言語でしたから比較的スムースに移行しました。
いまこれに類似した世界維新グローバルゼーションの衝撃波が金融経済、自由貿易、情報通信を武器にして日本に押し寄せ、国民国家を消滅させる「廃国置邦」が、静かに潜行しています。第二の黒船です。
日本人を世界市民(コスモポリタン)に改造し、世界連邦に合流させようとしています。グローバルゼーションは普遍性があり世界全体を同質にしようとする力を持っていますので、文明の大きな潮流から鳥瞰すれば人類はこの方向に流れて行くと思います。スマホのアプリ、グーグル、FB、アマゾン、ウーバーもその線上にあります。
グローバルゼーションは1970年代からアメリカのウォールスツリートとイギリスのシティが、新自由主義のグローバルゼーションを提唱し、金融市場の規制撤廃と情報革命を推進させて1990年代後半から爆発的に膨脹してきました。国境を消滅させ各民族を世界市民に改造させ「世界は一家、人類はみな兄弟」の世界連邦を打ち立てるというイデオロギーを持ち合わせています。かつての「万国の労働者は団結せよ」と同根のインターナショナル思考で、国を失い二千年の流浪の民となったユダヤ人が国の枠を超えた世界連邦創設の悲願を反映しています。世界が一つの連邦になることでユダヤ人は解放されるという思想です。
多様性をもつヨーロッパ諸民族を、EU人という一括りに改造しようとするのもこの流れにあります。各民族に美味しいワインの特産があるのに、それをEUワインに混ぜ合わせたら不味くて飲めたものでない。イギリスがEUを脱退したのは、国家崩壊の危機を集団的潜在意識で感じとったからだと思います。日本も他人事でなくもし民主党政権があのまま続いていたならば、能天気なフリーメソンの宇宙人によって、「日本国は日本人だけのものでない」(鳩山由紀夫)と、崩壊していたことでしょう。あの時は国家滅亡の危機に直面していました。
グローバルゼーションの世界化は、民族を消滅させ文化や伝統的な生活様式を破壊する力を内包しているので、当然のこととしてナショナリズム(民族主義)と衝突し摩擦が生じてきます。尊王攘夷か開国かの葛藤が生じてきます。これがその二者択一で解決するならば世のなか簡単なのですがそうはいきません。日本は世界化のなかで埋没することなく、異なる二つの矛盾を融合させて多様性のある寛容の世界、新しい日本を建設して行くことが今日の課題になっています。いよいよ新しい日本の時代です。これこそが世界のなかで日本が日本を実践する敷島の道になります。
その意味で島国であり立憲君主制の小英帝国のネーションの回帰は、日本にとりよい手本になります。日本もアメリカと「希望の同盟」を強固に結びながら独自の道が開けてきました。先ずは戦後レジームの呪縛を解き放す憲法改正が第一歩になります。日本はこの過度期に安倍首相でよかった。アマテラスはまだ瑞穂の国をみしてていないようです。
小英帝国(和而不同)
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