(台南の舗道脇で明けゆく花)
5月20日、台湾初の女性大統領による新政権が発足しました。
経済学者で地味な蔡英文大統領は、彼女らしい実務型の組閣で先ずは経済対策を優先に押し進めることと思う。台湾経済の建て直しが緊急の課題になっています。
もう一つ大きな課題は対中国対策です。その点では閣僚のなかに李登輝前大統領時代に育った人材が多くに国立政治大学の国際・東亜研究所で長年にわたり大陸問題を専門に研究したエキスパートがいますので、こちらも実務型の外交になると思います。目玉すたーはいませんが、台湾らしい地味な布陣で期待できそうです。
一方、中国共産党にとって台湾統一は最後に残こされた核心的な悲願です。統一なくして中国共産革命は完成しませんので、これからも台湾工作が続き台湾海峡を挟み緊張した心理戦が継続します。
これは最悪の想定ですが、もし台湾に独立の動きがみられれば、中国は国際世論など無視してでも面子にかけて、ただちに武力弾圧に出るでしょう。党機関紙「環球時報」のインターネット民意調査では、人民の約85%が武力解決を支持し、内60%が5年以内に実施という脅しを発表しました(すぐに消除)。また、経済が崩壊するようなら人民の不満から目をそらすため、対外強行路線の暴挙にでることも否定できません。
こうしたことを熟知する台湾は、武力衝突が起こらぬように細心の注意を払い、自由と民主を旗印に現状維持を貫き、対岸の体制がが崩壊するまでじっと耐えながら待つことでしょう。これがいま置かれている国際環境のなかでの最善策と思います。
4月の台湾で新鮮な黄色いバナナを買って食べようとしたら、少し熟れて黒ずんだのと取り換えられました。黄色いバナナを食べたいのになぜかと思ったが、彼らは新鮮な見かけ良いバナナより、熟れるのを待ち、甘みの増した胃腸にもやさしいのを食べる知恵があるようでした。その時ふと「あ、これかな」と思いました。
発足にあたり新政権の輝かし未来を祈念したい。
「なほ見たし 花に明けゆく 神の顔」(芭蕉)
麗しの自由民主・台湾
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