中国大停滞(3)

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 中国大停滞(2)で老百姓(一般庶民)の強靭なしたたかさについて書きましたが、補填しておきます。
 今回の上海でも両替でお世話になっている知人と意見交換しました。いつものようにさりげなく景気の動向を聞きましたら、前回1月時点の「很不好(よくない)」から今回は「非常不好(非常によくない)」に変わってました。街中の小売店の多くが潰れているとのことでした。にもかかわらず官製相場の株価と為替は現状維持し不動産価格が急騰、高級車の売れ行きも好調というのですから世にも不思議な現象です。
 それに世界2188人の大富豪のうち、中国人富豪が568人いて世界一(アメリカ人535人)全体の26%を締めています。この歪んだ大格差社会、腐敗の大トラ幹部から富を吐き出させて再分配する余地もあります(でないと中国に共産革命が起きてしまう^^)
 上海の知人はいつもは胸を張って強気満々でしたが、今回は心なしか弱気になっていました。これまで日本円に興味を示さずドルの両替だけでしたが、次回は日本円にしてくれないかとのことでした。私がなぜかと聞くと、「ドルは人民元とリンクして変動幅がないが、円はこのところ変動が激しいので儲けのチャンスがある」とのことでした。彼はすでにドルから円投機に対象を換えていまして、この変わり身の速さに唖然とさせられました。
 また、私の東北の友人は4月5日から、中級レストランの不景気をみこんで、庶民の味「鳥だし麵店」を開業しました。これが繁盛しているようで、その余裕で6月16日にオープンする上海ディズニーランドへ家族して物見遊山とのことです。
 こうして上は党幹部から下は老百姓に至るまで、飽くなき利を追究する社会エネルギー、融通無碍の強靭なしたたかさが、中国経済の大崩壊をくい止め、徐々に大停滞して行くのではないかとみています。
 以上が私の希望的観測を含めてた持論です。

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このページは、三休が2016年5月 5日 23:37に書いた記事です。

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