アメリカの春爛漫の主役はゴージャスに咲き誇るマグノリアです。
日本では「木蓮」、中国では「木蘭」別名「望春花」と、詩的な名で呼ばれていますが、当地はやはり「マグノリア」の響きが相応しい。1億年前頃から花を咲かせてたというから、恐竜も大きな鼻でマグノリアの香りを愛でていたかもです。太古から大自然のなかで叢生していたので花言葉は、「自然の愛(Love of nature)」となっています。蕾みが必ず北を向いているそうで「コンパスフラワー」とも呼ばれていますが、今季は観察をミスしました。これは来春のお楽しみです。
アメリカは各民族がそれぞれの国花を持ち寄って移民したためか、1986年になるまで国花がありませんでした。リーガン政権の時にバラが制定されましたが、西洋臭いバラよりアメリカ的なマグノリアにしなかったか残念に思う。未来の差し示すアメリカン・カラーは、さくら色をおびた紫の「コンパスフラワー」でいいのではと思ったりしています。
それでは春風に揺れるマグノリアの花を愛でながら、3月を終えることにします。みなさんもよい春をお楽しみください。
春風に 吹き出し笑う 花もがな(芭蕉)
2016年3月アーカイブ
週末はダイナー食堂で朝食をとるのが定番になっています。
アメリカの朝食は美味しく食べられます。今日はイースターなので、教会の行き帰りに寄る正装した家族で賑わってました。受難の聖金曜に肉を食べないので、今朝はBreak(破る)fast(断食)かと納得。
ダイナー(Diner)は、当初プレハブ式造りや車両を改造し、内装に長いカウンターとテーブル席あり、かつてはジュークボックスが置いてありました。どんな小さな街中にあるアメリカの風景で、店主の多くはギリシャからの移民で占められていました。
マックドナルドやKFCなどファーストフードチェーンが全米を席巻する前、1950年から60年代に流行った食堂で、映画のシーンでよく見られように郊外の生活はダイナーを舞台に展開されていました。私の好きな心豊かな良きアメリカの時代で、トランプ・ドンキホーテがイメージするWASPを主軸とする「よきアメリカの復権」は、こうした社会なのだろうと思うが、ブルーカラーからプアーホワイトに変色した今では元には戻れません。新しい「アメリカ合色国」のカラーの模索が、これからのリーダーに課せられた使命になります。灰色にだけはさせたくないものです。
今週末も読書三昧でした。少し思う事があり弘法大師の「阿字観」の解釈本やヨーガ冥想法の解説書を読み漁っていました。その合間に精神医が書いた「『男はつらいよ』の幸福論」を読んでみたが、読者の対象が若者向け出で、なにを今さらの退屈本で時間のロス。
思わぬ当たり本は「中国4.0」ー暴発する中華帝国ーエドワード・ルトワック(文春新書)でした。アメリカ人はほんらい中国好きで、トランプに代表されるように日本と中国が陸続きくらいの認識しかないので、中国の何がわかるかと高を括っていましたが、優れ本でした。手前味噌になりますが、私が以前ブログに「中国の失敗は背広の下の鎧を見せるのが6年早かった」と、書いたことや党王朝制民主主義の模索など、彼の分析と同一線上にありました。日本は中国が近いため情がからんでかえって分析が霞んでしまうが、本書は国際政治の力学から冷静に中国情勢と日中関係を分析していました。国際政治を力学から分析する必要性を痛感させらる著書でした。
復活祭(Easter)は、キリストが聖金曜日に受難して3日後に週末に還ってきた奇跡の日です(イエスが十字架にかけられた金曜日がなんで"Good Friday"なのかわからない。"God"からきた隠語かな)。
キリスト教徒の最も大切な日で、春分後の満月の翌日曜日になることから、春の甦りをつげるお祭りです。一度び荒廃した世界に復活するルネッサンスの宗教として、暗夜の次にくる光りを象徴しています。教会やレストランにイースター・バニーを飾り、復活の象徴として色とりどりに塗られた卵を並べて祝っています。
日本の街にお寺がたくさん在るように、当地には教会がたくさん在ります。また日本の寺に宗派がたくさんあるように、教会にもたくさんの宗派に分岐してますが、イースターは共通したイベントになっています。神が復活した教会を眺めるだけで心が和んできます。
「何とはなしに 何やらゆかし すみれ草」
(芭蕉)
復活とは響きのよい言葉です。キリストは世俗の裁きを相手とせず、天上に采配を仰ぎ復活しました。
久しぶりに今週末は読書して過ごし、3日間に5冊でしたから爆読でした。近著の中国関連書と私の分析の距離を目測してみたが、さしたるズレはありませんでした。まだまだ中国ウォッチャーとしていい線いけそうです。来月またその後の様子を観てきます。
5冊目は前から気になっていた「五色の虹」ー満州建国大学卒業生たちの戦後ー、三浦英之(集英社2015.12刊)を読みました。歴史のなかに埋没した満州国最高学府、日本、満州、中国、朝鮮、ロシア人よる「五族協和キメラ満州国」のエリートの育成を目的に設立された建国大学と卒業生の戦後を描いています。
著者が42歳という若い朝日新聞の記者なので、いかがなものかと思いながら読み始めたら、どんどん引き込まれて一気読みになってしまった(して今日は会社で春眠暁を覚えず)。
最後の機会になると思われる、生存している卒業生の時代に翻弄された人生を訪ね、日本の各地、大連、長春、モンゴル、韓国、台湾、中央アジアのカザフスタンに飛び、現地でインタビューしたノンフィクションです。
彼らに共通していた想いは、戦後65年(現在71年)の時が過ぎ、多くの人がすでに鬼籍に入り、今日まで生き長らえし方も、じき人生を終えるためか、満州と建国大学で学んだ若き頃を懐かしみ、やり直しのきかない自分の人生に達観していました。最後の訪問先になったガザフスタンで、ロシア人卒業生がこの物語を結んでいました;
「私が日本を心の中にずっと留めておくことができたのは、ここにたくさんの山があったからだと思うのです。私はこの山々をみながらね、よく『おっ、あの山は富士山に似ている』とか、そんなことを考えておったのです。日本人はみな、特に満州で暮らしていた日本人は本当に富士山が大好きでしたから」「満州で生まれた日本人の中には富士山をみたことのない人がずっと多かった。でも(中略)日本人にとって、富士山は故郷の象徴なんだということがわかり始めたのは、私が建国大学に入ってからでした。富士山は山ではない、天皇陛下と同じく、日本人のアイデンティティーなのだと。そういう精神的な側面を理解できた頃から、私も富士山が好きになりました。私は日本や日本人が大好きでしたから」
富士の上にかかった五色の虹は、彼らとともに儚く霧散しました。
(上海空港の壁の凹みに垂れ下がった萎れた国旗を初めて見ました。それにもう古くさい10/2015撮)
久しぶりに中国経済です。
春節後の中国経済が減速(ソフトランディング)か、失速(ハードランディング)するのか、じ〜と観測してきました。
上海株市場と人民元の為替相場は、明らかにテコ入れ操作しているので経済分析として使えないし、政府が発表する統計指数も透明性ののない官製数字でこれも使えません。
高度経済成長が終り停滞がはじまり、一挙に累積した問題がでていることは事実ですが、発表する統計に信頼性がないので、その先がどうなるのか見えてきません。しかし、長年の中国ウォッチャーがこの時期にいつまで沈黙しているようでは沽券にかかわるので、見解を書いてみました。
最近の社会状況とニュースから露見する点と線を、直感でつなぎ合わせた推察ですが、短期的にハードランディングはないとみました。ハドランディングは中国共産党(以下、党に省略)の崩壊に直結してくるからです。1992年の市場開放から、政治は共産主義で経済は資本主義という矛盾した「社会主義市場経済」の路線に移行し、経済成長が党の正統性の示す唯一の存在理由でした。それが崩れるということは党の存亡に直結してくるからです。ですから党はなんとしても崩壊をくい止めようと次々に経済刺戟対策を打ち出しています。過去30年間、平均成長率10%で蓄積した党の富で、当分はハードランディングをくい止めるだけの余力があると推測します。
それにもし中国経済が崩壊すると、世界経済に与える影響が大き過ぎてしまうために潰せないのです(Too big too late to Collapse)。国際金融資本および各国がソフトランディングを望んでいるからです。日銀の黒田総裁も、中国から膨大な資本が流出して人民元が大暴落しないように資本規制の導入を示唆した発言しました。反中陣営からは「敵に塩を送った」と批判されていますが、この発言は大局的にみて現実的判断として理解できます。日本にとっても隣大国がソフトランディングしそのまま長期に停滞して行くことが一番望ましいからです。格差社会と環境汚染で苦しむ中国の人にとってここらでスローダウンするのもいいことです。
また最近の党の動きに独裁色と権力闘争がくっきり見えてきました。党が全ての最高位で、司法、立法、行政の三権の上に党があり、その下に軍隊、外交、企業、マスコミ、そして民が存在している政治体制です。国軍でなく党軍であり、国旗でなく党旗、国有銀行でなく党有銀行、国有企業でなく党有企業で、党が方便で国を装っています。
この制度疲労を起している構造を改革しないと中進国の罠にはまり新たな成長が望めませんが、それは党を否定することにつながるからできない袋小路(死巷)です。しかし、このまま構造改革を先延ばしていますと長期的にみると党の崩壊です。その崩壊のサインは天安門から毛沢東の肖像画が引きずり下ろされる時です。私の目が黒い内に目撃できるかもです(私の目がいつまで黒いのかと聞かれても神のみぞ知るですが)。でも崩壊してもそれは党王朝の崩壊であり国の崩壊ではありません。民は相変わらずです。中国はこうした王朝興亡史を繰り返してきました。そしてこれからも、、、そして、最近つらつら思うに、アメリカが大統領制民主主義で、日本が天皇制民主主義とするならば、中国は王朝制民主主義でもいいのかなということです。
(349日ぶりに宇宙から帰還したスコット・ケリー飛行士が宇宙を離れる直前に撮らえた日の出)
当地は早くも今週から夏時間です。夏の御来光に合掌。
日本との時差13時間、1時間近くなりました。会社と家の時計(電波時計以外)を、1時間繰り上げリセット(Reset)です。
私は最近「リセット」の語彙が気に入りまして「甦り」と解釈して乱用しています。
最先端医学の研究によりますと、人間の約60兆個の細胞のなかに時計遺伝子があり、その生体リズムを生み出す体内時計のサイクルは、1日24時間11分で働いているとのことです。そして地球の自転と11分の誤差が生じることから、朝の日光を浴びることで自律神経とホルモン分泌の働きをリセットしているそうです。睡眠ホルモンから覚醒ホルモンにリセットです(なぜ11分の誤差が生じるのか、私に質問されても困る)。
日本は古より御来光を如来として拝む風習がありました。朝日に向かい無意識のうちに合掌する習性があります。これは潜在意識が
新しい元気をもって甦るリセットの叡智なのかなと思えてきます。そんなわけで、夏時間から朝の日光をたくさん浴びて甦にリセットをすることにしました。今日の日光は本日かぎりです。
光りを浴びて〜朝明けの〜 空に凛々しき〜♪
(ピエロよりドンキホーテに近いかも)
予備選が熱くなってきて、一昨日トランプのフロリダ集会にヒスパニック系のデモ隊が進入して一時中断、昨日はシカゴの集会で支持派と反支持派の小競り合いがあり中止、今日はオハイオでも中止になりました。予想されていた通りトランプが煽動した分断現象です。
私は最近よくアメリカは変色したと口にするようになっています。予備選を機に一体いつ頃から変色したのかとふりかえってみました。大きな変色は総人口が1980年の約2億2千万人から2015年のわずか35年間に、約3億2千万人になって行く過程で静かに変色して行きました。うち人口構成は、白人67%、ヒスパニック系15%、黒人13%、アジア系5%で、新移民によって増加しています。
貧しい移民は低所得層の白人や黒人から仕事を奪い、高学歴移民はコンピューターを武器にして白人中産階級の職を奪ってゆきました。多くの新移民は勤勉かつ優秀なため先住アメリカンの地位を脅かすまでになりました。かつて白人が先住インディアンを駆逐した様にです。
この社会の変色が短期間に静かに進行したため、既存政党が改革をを怠ってしまいました。3億の人口増加に政治システムが立ち遅れて対応できてないわけです。ここでトランプが「白人優先社会の復権」を旗印に出てきました。あたかも35年前の風車に向かうドンキホーテの如くにです。
また変色の兆しは1993年のクリントン大統領と金融街の癒着と女性スキャンダルの法逃れから始まりました。それが翌1994年にO.J.シンプソンの妻殺害事件に象徴されました。金で優秀な弁護士を雇えば有罪でも無罪にできることで、道徳と法の正義がゆがめられました。マネー万能で法さえ逃れれば、何をしても構わないという道徳の頽廃です。
この傾向がウォール街でも顕著になりました。かつての経済理論、マルクス経済やケインズ経済にしても、その根底に暗黙のうちに神が存在し良心がありました。しかし、冷戦に勝利した後の新自由主義経済は神不在の資本主義になり、市場経済原理、経済自由主義、自由貿易、規制緩和などは拝金主義の後付け理論でしかなくマネー至上主義になりました。お金がすべてを計る尺度となり、人間の尊厳や優劣も所得額で判断する風潮になりました。その結果として所得格差が拡大し上流層が20%、中間層が50%、下流層30%からここ10数年にさらに拡大し、中間層が減少し下流層が増加する二極化が進行しています。一説には1%の超上流層が全所得の40%を占めているという歪んだ社会になっています。これは最近よく耳にする"Poor white"(プアーホワイト=没落中産階級)の造語に象徴されています。このプアーホワイトの増加現象は、1990年代から2010年にかけて急激にコンピューターと携帯電話が普及し、世の中がデジタル情報化社会に移ったことと平行して進みました。
一方、外交面の変色として2014年から大量発掘されたシェールオイルにより、アメリカは40年来の石油輸入国から輸出国になったことで、中東石油外交の比重が軽くなり、外国での紛争の疲れもあり一国孤立主義の傾向が強まってきました。
こうして、政治、経済、外交、社会に変色が静かに進行したため、迂闊にも私自身その変化に気がつきませんでした。私が変色に気がついたのは、2009年に「チェーンジ」をスローガンにして黒人初のオバマ大統領が登場した秋(とき)でした。その彼もウォール街に寄り添いさしたるチェーンジもせぬままじき退場します。そこで今度はトランプの白人社会の復権へ「チェーンジ」です。そしてそれを阻止しようとする2人のヒスパニック(キューバ移民)が奮戦しています。4年後の予備選にはインド移民から出馬が予想されています。
南北戦争をのり越えてきた若き民主大国アメリカが、いま星条旗の下で協調繁栄して行く棲み分けの道を試行錯誤しているところです。ここはリンカー大統領ようなリーダーの出現を望みたいところです。その意味では良いことなのでしょうが、それにしてもこの国は変色しました。
合 掌
東日本大震災、人生で初めて母国の危機を目にしました。あれからもう5年が立ちました。
大地震の2週間後に帰国した機上から見た母国の近海が、どす黒い不気味な鮫肌波になっていた情景が目に焼き付いています。
本日、天皇陛下のお言葉;「困難の中にいる人々一人ひとりが取り残されることなく、一日も早く普通の生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切」と、国民の心を代弁して述べられました。
場外から復興の遅れを批判する者は、自らが心一つにして行動を起すべきです。アメリカ軍はあの時の友達作戦を「義務ということではなく、愛によるものだった」と、ふりかえっています。台湾をはじめとした諸外国も、義援ということでなく愛によるものでした。
復興に必要なものは批判でなく愛(慈悲)です。 再 拝
(Oh, say can you see〜♪ stripes bright stars〜♪)
さわがしい大統領予備選でニュースを追う気にならないのですが、マイケル・ブルームバーグ氏の大統領選不出馬の声明文にアメリカの良心をみた思いでした。
ここは私の不行きな解説でなく、ブンームバーグ氏不出馬の声明文をリンクしてみました。アメリカがおかれている問題、予備選の混迷を、アメリカの良心から明確に書いています。さすがです。少々長くなりますが、一読をお薦めします。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O3P0XJ6JIJUT01.html
彼が出馬しても大統領にはなれないと思いながらも(まだユダヤ系の大統領は出ていない)、微かに期待していたので残念でした。この声明文はアメリカ人として実に成熟した内容でした。
氏は1981年に通信会社ブルーンバーグ社を創業、金融情報端末を販売して巨万の富を築き(株未公開、2014年の世界長者番付けで14位、USで8位)、その後ニューヨーク市長を異例の3期12年を務めあげて、過去30年の市長のなかで最高の評価を得ています。市長の年報酬は1ドル、社会へ寄付総額で全米1位、将来に資産半分を寄付と宣言しています。トランプと比し成熟度も資産も格上です。
これは私の推察でしたが、もし社会主義者バーニー・サンダースがヒラリーに競い勝ち指名候補者になれば、ブンームバーグはアメリカのため、また金融街の番人として出馬したと思います。ですからこれまでの予備選の趨勢を見て、ヒラリーが民主党の候補者になることが予想できた時点で出馬を見送りました。ただヒラリーは大統領としてけしてベストでないが、いまの候補者のなかではベターと政治判断したと思います。同時に前回オバマと大統領選を競った共和党ミッド・ロムニーの再出馬を牽制しています。これでヒラリーが大統領により近くなりました。
ブルーンバーグ氏の不出馬は惜しですが、アメリカの良心がまだ活きていたことに、清々しい一陣の風を感じました。
国際浪人寅さん、白い雪の別れだけでなく嬉しい事もあるのです。
これまで数人の外国人の身元保証人になりました。以前に縁あって11歳と8歳の兄妹を、遠戚という理由で台湾から日本によび寄せて高校を卒業するまで身元保証をしました(2人は今も知りませんが)。
高校を卒業した後はしばらく音沙汰がなく、風の便りで妹は美容師になってオーストラリアに移民したようです(日本が合わなかったのでしょう)。兄の方は北海道に家庭をもうけて住んでいて、3年ほど前に一度だけ彼の家族と再会しましたが、その後また無沙汰になっていました。
今日、その彼の息子が5歳になった誕生日祝いの写真を見ました。「斗」がつく道産子らしい名前の息子が、元気に大きく育っているようで、ほんとよかった。嬉しいものです。
きままな風が吹いたらまた会いに出かけようと思っています。
"Easy come easy go" あ〜ぁこれだから寅さんをやめられない。
『
』
(今回は写真の掲載なしです)
スパイ映画コード No.003の話しかと思いきや、とんでもない訴訟の問題でした。
かつてオカモトゴムが0.03ミリの薄さで世界記録ギネス登録し、化粧箱に33の広告を打ったことに、中国のゴムメーカーが、我が社の方が0.002ミリだけ薄いとして、オカモト側に誇大虚偽広告だと訴訟を起したわけです。この微差を誇大広告と言うものなのか、ユーザーにどれだけ差があるのだろうか、男なら薄さでなくサイズで勝負したらと思うのだが、どうもそうではないらしい。中国での裁判で(2月22日夫婦の日)にオカモト側が敗訴し中国メーカーに損害賠償金1元(17円)の支払いました。0.002ミリを争う会社のやることは、やはりミリ単位のスケールなのでしょう。この損害賠償額17円もギネスに登録したらいかがなものか。実はこの商品は、中国の人が訪日した際の隠れ爆買い品になっています。
なぜこんなつまらん事を書いたかといいますと、中国のコンビニ(便利店)の特「色」なのですが、どこの店頭にもこの商品を堂々と並べています。子供も出入りするコンビニの店頭に、恥じらいもなく堂々と置いてありますので、当初、私はそれとは知らず店頭に
チョコレートが並べてあると誤解して、じっくりとながめ、どこのブランドのチョコレートかと手にした瞬時の軽さで、初めて気がつ
きました(ーー;たぶん店の人は変なオヤジと思ったことでしょう。
「そうかこの国は一人っ子政策だった」と納得し、それ以来コンビニの店頭は無視して中に入ることにしています。今年から一人っ
子政策が解禁になりましたので、次回にコンビニの店頭はどうなっているかと、0.03ミリの薄い好奇心で見たく思っています^^;
朝、窓をあけると春の雪でした。
春の雪はいい、積もる心配もなく景色だけを楽しめます。そんなことで今朝は「昭和」を歌うブラジル日系4世の天才歌姫(当時10歳)の「なごり雪」と「白い雪」を聴きながら仕事を始めました。
歌姫、山下ヤスミンの歌唱力と日本語の正確さに驚かされてしまう。「なごり雪」は、まだ10歳で恋を知らないから、いまいち訴えるものがありませんが、松山千春詞の「白い雪」は見事に歌いきっていてお薦めです。彼女はこの歌で子供スター誕生のコンテストで優勝しています。日本語も話せずに日本の歌でブラジル人を魅了させるのです
からすごい歌唱力です。
3月は別れの卒業シーズンでもあり、心の原風景として白いなごり雪がよく似合います;
「君が去ったホームに残り 落ちてはとける 雪をみていた」
「あなたの手のひら とけて消える そんな恋でよかった
大きく手をふった とても感謝してるから
ふり向くのは これが最後 泣くなと 心に誓った」
私も18歳から海外浪人になり、人の二倍くらい別れに慣れているはずなのに、こうした歌を聴いていると、つい目が潤んできてしまう。たぶん白い雪がそうさせるのでしょう。
いくつも別れをしていますが、なかでも辛かったのは8年前になりますが、上海の病院で友人との別れでした。「私はまだ39歳なのになんで死ななければならないの」と問われ、なんの言葉も見つかりませんでした。これが最期の別れと感じながらも、いつもと同じようにさよならして病院をでると、雪がふってきました。この場面で上海に春の雪がふるとはでき過ぎていましたが、大空を仰ぐと雪が頬にふりかかりとけゆきました。こんなこともあるのですね、白い雪は別れと癒しのようでした。
(こんな個人的なことをブログに書くのはどうかなと思いましたが、これも雪の精がそうさせたものと、どうぞお許しを)。
(ババ抜きかジジ抜きか)
大統領指名候補は、ヒラリーVSトランプでほぼ決まりのようです。余程のどんでん返がない限りこのまま行くでしょう。共和党の予備選はトランプが勝利したというより党側のオウンゴールです。
スーパーチューズディの予備選前に、熱いトランプ支持の友人に以下の冷や水メールを送ってみました;
「私の推察ですが、予備選でマスコミは金稼ぎに面白可笑しく視聴率を煽っておいて、結局、最後はヒラリーで決まり、トランプはピエロのジョーカーで終ると思う。メディアでのし上がった者は、メディアによって裁かれるものです。メディアは情勢の流れをみて適当なところ変調するでしょう。メディアにとって草の根の大衆などどうにでも操作できる弱き者です。メディアのスポンサーもまた富裕層なのです。
今は大衆に鬱積した不満と憤懣に対し、未曾有のガス抜きをしていますが、抜き終わったところで元の鞘です。『賢明で分別』ある大衆もそれを望み、ベストでなくもベターの選択をしてゆく事でしょう。それに不満や怒りで選択した事項にはいい結果がでないものです。
もしかりにこのよう無茶な主張がこのまま現実しましたら、富豪はこの国を去り、アメリカの没落が現実化してきます。そしてそこに残こるのは大衆だけとなります。目標を失い内に閉じ籠って、世界をリードできない大衆国家など魅力ありません。
でも、この国の民主機構とインフラは依然として健在な超大国です。
私は次の大統領がオバマがぶち壊したこの国の威信を再建し、アメリカが、世界のアメリカを実践して行くことを、楽観的に希望しているところです。」
月の初めは景気のいい話しからはじめます。
世界最年長寿記録120歳の故、泉重千代さん(ギネスでは認証されず)のインタビューが面白い。少し話しが出来過ぎていますが;
Q.「好きな女性は?」 A.「やっぱり年上の人かのう」(年上不在)、
Q.「何か心配事は?」 A.「子がボケや〜しないかと」、
Q.「(役所の人から)長寿の秘訣は?」
A.「役所で遊んでいれば200歳まで生きるよ」と、これくらい人を食わないと長生きできないのでしょう。
一方、昨日78歳の群馬県のじいさんがゲームセンターで友人関係になった23歳の女性を、何度もストーカーして逮捕のニュースです。見上げたもんで、このじいさんも長生きするだろう。
1992年アメリカにアンチェイジング学会が設立、2001年に日本に抗加齢医学会が設立され、人類の平均寿命を120歳まで延ばす研究に取り組んでいるそうです。ただアンチェンジグ(不老)には、How to Do のマニュアル(上記の本のような手引き書)があります。
マニュアルをみますと、生活習慣の改善が、食事関連、睡眠時間、健康法、メンタル方面の多岐にわたっています。そう簡単には長生きさせてくれぬようで、出来る事から始めなさい言われます。なるほどそうかと思いますが、日常の生活の中でこのマニュアルを、全部消化するだけで、目がまわり気が遠くなって死んでしまうのでないかと思えるほどに実行が難しい。
健康面に注意している私、マニュアルを一つ一つチェックしてみきますと、かなりいい線を行ってますのでどうやら長寿できるようです。しかし、逆に120歳のマニュアルから、なかなか実行できないこと、気が進まないこと、人生観に合わないことを、差し引いていきますと、どうやら120歳の大還暦までは無理なようです。
まぁ、それでもいいかの心境です。
でも、将来は平均寿命120年も夢でないというのですから、明るい未来と言うべきなのか? 大還暦を迎えたあかつきに真っ赤な喪服をあおり、能でも舞いながら考えようと思っています。
「人生120年、下天の内をくらぶれば 夢幻の如くなり」(信長寿)