3月1日のスーパーチューズデイーを目前にしてトランプの大統領
指名候補が現実味をおびてきた今になり、保守系のワシントン・ポス
ト紙が「想像もしてなかったことが不可避になりつつある」「今こそ
良識のある共和党の有志がトランプ氏を支援できないと表明し、阻止
するためにできることをする時だ」と、(追放)社説を貼りました。
ここにきてトランプ攻撃が集中してきましたが、もう時遅かりしか
も知れません。ウイルスが抗生物質で叩かれると変形しながらさらに
強くなって行くように、トランプは彼らが考えもつかない速さで一歩
先を走っています。保守系TVのFOXニュースは用済みにして、民主寄
りのCNN、NBCに頻繁に出演して、民主党の有権者向けにヒラリー対策
をはじめています。
思うに、共和党は4年前にオバマの再選を阻止できなかった事が、
今になってひびいきているようです。よくトランプはリーガン元大統
領と比較されます。戦後最低といわれた民主党のカーター大統領の後
に強いリーガンが登場した様に、戦後さらに最低といわれるオバマの
後に強いトランプが出てくるという比較です。
しかし、それはリーガンに対して失礼になります。確かにリーガン
はワシントンでの政治経験がない二流の俳優でしたが、カルフォルニ
ア州の知事で実務経験を積んでいました。彼はかつて共和党の予備選
でフォードに破れた後、副大統領の要請がありましたが、私は大統領
の器量で副大統領ではないと蹴っています。いい信念でしたが、その
事で高齢もありもう「過去の人」とされた8年間、真面目にどさ回り
をしていました。私はリーガンが小地区にどさ回りしている姿を2度
ほど見ました。そして、彼は実際に冷戦をアメリカの勝利で終結させ
た実績と、すてきな父親的な大統領だったとして、今でもなつかしく
慕われています。
一方、よくは知りませんが、トランプのこの過去8年間はどうなの
だろう。不動産屋で物件を転がし4度も会社更生法申請して、銀行を
泣かせながらの俺様富豪ではないのか。
私の親しい友人は、トランプが泡沫候補の初めから熱烈に支持して
いました。その彼が近ごろ少しトーンダウンしているので、どうした
のかと尋ねると、彼はトランプが大統領になるのに勝ち過ぎることを
心配していました。あまり圧勝すると彼の誇大妄想がさらに膨脹して
ヒットラーのようになるのではと杞憂していました。勝てば勝ったで
取り越し苦労が尽きぬようです。
でもご安心あれ、彼が過去に勝つと予想した候補者はみな落選して
います。私がそう言うと、彼は嫌な顔をしてむきなって弁解しますが、
さて、今回のトランプ占いはどうなることか、まだまだわかりません。
2016年2月アーカイブ
私が敬遠するアメリカ人は、自己中心で自分を完璧なスーパーマン
と思って憚からず、てらうこと無く自信満々に大きな声で話す人です。
昨日トランプの選挙戦略をビジネスに例えましたので、私もビジネ
ス感覚で書いてみます。私はこれまで多くのセールスマンを面接して
きまして、この様な思い込みスーパーマンの話しは、40%差し引い
て判断して採用しませんでした。
「誇示されたものは欠如をあらわす」(フロイト)で、真に自信の
あるものは得てして静かなもので、それでいて風格を漂わせています。
そんなことで、仮に私が5人の候補者を面接したとすれば、マルコ・
ルビオを採用するでしょう(ただルピオは大学の学費ローンを4年前
にやっと完済とのことでスケールが心細いですが)。
さて、気が重いトランプの中傷に入ります。
「偉大なアメリカの復活」を公約にして、スーパー・ヒーロー・ト
ランプが、ボーインブ757のプライベートジェットに乗りアメリカ
の地に舞い降りました。星条旗を背にタラップを下りて、青空を仰ぎ
「俺様は救世主だ。歪んだ世の中を改革し、偉大なアメリカを復活さ
せる。俺様は大富豪の成功者で、金持ちのひも付きでないだから俺様
にはそれができる、みんな俺様についてこい」と、勇ましい。
彼の政治ショーに度肝を抜かれて多くのアメリカ人がトボトボつい
て行っています。まるでハーメルンの笛吹き男と大繁殖のネズミの群
れのような思いです。トランプだけなら好きにやって構わんが、情け
無く思うのは、アメリカ人はいったいいつからこんな気弱な腰抜けに
なったかということです。本来のアメリカン根性、自助努力の精神で
したら、「なにをぬかすか。余計なお世話だ。お前に何ができるのだ。
お前などに頼まなくも、俺は俺のやり方で行く」と、誇大妄想を突き
放す場面です。草の根の民主主義、ヒスパニックは、ただおとなしく
指をくわえているだけなのか。
共和党本流もいまだにトランプを潰すことができず、やられっぱな
しで慌てふためいてます。党が割れハイジャクされそうなのに打つ手
なしの状態。その点ではトランプはたいした役者です。もしこのまま
の調子でトランプが候補になるとしたら、次のハードルは大統領らし
い顔へ化粧直しの大化けが必要です。さらなるに大化けできるかが、
ポイントになってきます。不動産屋の感覚でこの国までハイジャック
されぬよう祈りたい。
これで予備選のブログを一段落します(選挙権もないのに少し熱く
なり過ぎた)。来週スーパーチューズディーの結果を待つ事にます。
みなさんもよい3月をお迎えください。
目下TOPを走り続けてるアヒルですが、ドナルド・トランプに関
して書くと、どうしても中傷気味になってしまうので気が重いので
すが、思うところを正直に書いてみます。
私の回りにも熱心なトランプ支持者がいますが、私は彼の動作と
スピーチに20秒も耐えられず、テレビから離れてしまっています。
そんな彼がなぜいまだにトップを走るのか理解できずにいます。
先ずは肯定面から、ドイツ系の父親とスコットランドからの移民
の両親のもとで厳しく育ったといいます。意外なことに酒もタバコ
もやらず、吝嗇家で真面目なプロテスタント。祖父の代から不動産
業で、彼も名門のビジネス・スクールのMBAを卒業して不動産業で
巨財を築いています。
小さい頃から異常に自己顕示欲が強く、「俺様はスーパマン」だ
と思っているのでしょう。政治家としての実務経験はなく、思想的
にもたいした深みもない典型的なポピュリストです。7年前までは
民主党員でビル・クリントにも政治献金していましたが、民主党か
ら出馬のチャンスがないと見ると、いつの間にか共和党員に鞍替え
しています。ですので共和党の主流からは、「奴は今でもニュヨー
クのリベラルだ」、「民主党が放ったトロイの馬」と、信用されて
いません。
それが「既成政党をぶっ潰す」と、小泉純一郎ばりの台詞を吐い
て出馬し喝采をあびています。当初はまたトランプの売名行為でじ
きに消える沫まつ候補とみられていました。が、今回は緻密に戦略
を練って出馬しています。目的は「俺様は大統領なる大物」の野望
だけで、その先の事はそれから考えればいいといったものです。
トランプ戦略をビジネスに例えてみますとよくわかります。今回
は念密にマーケットリサーチをし、各顧客年代別のニーズに合わせ
た商品をバーゲン・セールしています。
マスコミ向け選挙戦略として、自らピエロを演じ、計算し尽くし
た逃げ道のある暴言を、故意に連続的に吐いてマスコミの時の人に
なっています。話題を提供し、テレビ視聴率に奉仕し、新聞雑誌の
部数に貢献することで、ニュースが彼に集中する相乗効果を狙てい
ました。
そして、自分は富豪のひも付きでなく、自分の資産で選挙運動を
していると言いながらも、未だにたいした選挙費用を使うことなく、
マスコミが彼の無料広告してくれています。マスコミは話題性があ
り視聴率や発行部数が売れさえすれば、どの候補でもいいわけです。
マスコミは彼に見事に乗せられました。
同時に自分の金で選挙戦をしているのは私だけで、他の候補者は
みな金持ちのひも付き代弁者だと糾弾しています。これは実に巧妙
したたかな説得力があり、多くの有権者が自分たちの代弁者だとみ
ています。
45歳以上の低所得層向けには、国民保険を打ち出し、反移民、
反自由貿易を訴え、高卒以下のブルーカラーには、国内産業の復興
で職の確保を提唱しています。また高学歴で没落気味の中間層向け
には自ら穏健保守を演じて白人社会の復権をうたい、各層で多くの
支持者を獲得しています。
ここらあたりの巧妙な選挙戦は、ビル・クリントンから学んだの
だと思うが、各層の有権者にバラ色の空手形をふりまいています。
でも、東洋の叡智に「美味い話には裏がある」とあります。(続)
(3月のオバマ訪問を待つキューバ)
マルコ・ルピオは、共和党のプリンス的存在です。
両親はキューバから難民に近い経済移民。ルビオは移民2世として
フロリダ州で生まれています。45歳、カソリック教徒。弁護士から
2000年にフロリダ州の下院議員、2011年からアメリカ合衆国
の保守系上院議員となっています。
キューバからの移民2世はテッド・クルーズと同じ出自になります。
アメリカの素晴らしさ懐の深いところは、優秀で意欲のる者には均等
に機会を与えるということです。ヒスパニック系の人口比率が15%
になったこともありますが、移民2世で大統領候補にまで登り詰める
ことができるわけです。もちろんここまで来るには大変な努力と苦労
があったことだろうと思います。
ルピオは共和党の政策を継承し財政、外交面にも精通してますので、
政治家としてバランスのとれた候補者になってます。2014年1月
の訪日時に安倍首相を表敬訪問した際、日本の安保法制に理解を示し
「尖閣諸島は日本の領土」と明言しています。そんなことで日本では
ルビオ待望論がでてます(中国はたぶんヒラリー・クリントン待望)。
目下、共和党は組織票をルビオに集中させ、首位奪回策を練ってい
ると思います。共和党主流はトランプ潰しにやっきになっていますが、
苦戦の連続でトランプにしてやられています。もしこのままトランプ
の優勢が続けば、政治的な妥協案としてルピオを副大統領候補に押し
込むことが考えられます。これにはトランプも政治的に駆け引きで折
れると思います。その時にルビオがどう動くか度量が試されます。
果たして、アフリカ・アメリカ大統領に継いで、ヒスパニック系か
ら初の大統領が誕生するのか、なにせアメリカは変色中、これからど
うなるのか、まだ先が見えません。
それではトランプ候補に入ります。
P.S.
昨晩ルビオのブログを仕上げて寝たら、今朝になって選挙権のない
私にもルピオのキャンペーンメールが入ってきました。
我が州の予備選が近ずいてきたようです。
(地球を背負い神にぬかずくアトラス)
共和党の大統領有力候補が、ドナルド・トランプ、マルコ・ルビオ、
テッド・クルーズの3人にしぼられてきました。
共和党主流派の当初の目論みは、ブッシュで攻めてそれがだめなら
ルビオという2枚看板戦略でした。しかし、ぼんぼんブッシュが低調
のまま離脱に追い込まれました。このブランドは使い古されもう通用
しないことがわからぬほど、党もブッシュ一族も空気が読めなくなっ
ていたようです。まぁこれですっきりしました。
ブッシュの離脱で用意してあった100万ドル選挙資金と組織票が、
ルビオに流れるのか、クルーズに流れるのかが話題になっています。
大半がルビオに上乗せされると予想していますが、私は3等分になる
のではと見ています。
先ずはクルーズですが、超保守強硬派でキリスト教原理主義者です。
彼の父はキューバからの移民でクルーズはカナダで生まれています。
父親はキリスト教福音派の牧師・伝道師で、クルーズも敬虔なキリス
ト教徒です。草の根運動のティーパーティーから出て来て、彼の名前
が全国区になったのは、オバマ・ケアー阻止のために国会で21時間
以上にわたり延々と演じ続けたことによります。すごい精神力です。
党内では嫌われ者なのですが、私は今回の大統領候補者の中で、彼の
頭脳が1番かなと見ています(頭脳と政治力は直結しませんが)。
私は彼の保守的な主張に共感を覚えますし、今日のアメリカの多く
の社会問題は信仰心の欠如からきていると思います。大統領の上に神
が不在になり、神よりも金を優先させる社会になっています。アメリ
カ神話の復活にもう一度「神を取り戻そう」(『日本を取り戻そう』
からパクリ)です。
しかし、失ったものを取り戻すのには手遅れで、至難なことです。
もはやイエス・キリストにそれほどの力はありません。それにクルー
ズの妻がウォール街ゴールドマン・サックスに勤務していることから、
トランプから「嘘つき野郎」と糾弾されています。政治は熾烈です。
てなことで、明日はマルコ・ルビオ候補を書いてみます。
(共和党 VS 民主党)
大統領候補がほぼ5人にしぼられてきたが、各候補のスタンスに入
る前に基盤になる論点とデータを整理しておきます。
アメリカの総人口は約3億人、先進国の中では唯一人口が増え続け
ています。ここが移民国アメリカの強みになっています。人口構成は
白人67%、ヒスパニック系15%、黒人13%、アジア系5%で、
今後はヒスパニック系とアジア系の移民の増加が見込まれます。
所得をみますと、上流層が20%、中間層が50%、下流層30%、
ここ数10年に所得格差が拡大し、中間層が減少して下流が増加する
二極化が進んでいます。一説には1%の超上流層が全所得の40%を
占めているという格差社会になってきています。
国民はこの社会の歪みの是正を、オバマ政権を始め既成政党に期待
したが一向に改善されず、その不信と不満が政権と両政党に向けられ
ています。国民の既成政党に対する不信感は相当に根強くなってます。
そこで先ず民主党のヒラリーですが、女性初の大統領としてこれま
での実績と経験を活かし、格差を是正させ素晴らしい国に発展させて
ゆくとしています。たしかに現政権を引き継ぐ候補者としての経験と
安定度は抜群です。彼女は本命候補と言えるでしょう。しかし健康面
での心配の他に、彼女には敵が多いし、全く信用していない人も多く、
不条件に嫌いという人がたくさんいるのが不安材料なってます。
そのヒラリーを脅かすまでに肉薄してきた、バニー・サンダースで
すが、彼は筋金入りの社会主義者でこれまで無所属の上院議員として
民主党からはみ出ていました。彼が民主党超左派として出馬した時は、
誰もが泡まつ候補者と思っていました。その彼が公立大学の学費無料、
福祉制度の拡充、国民皆保険制度の施行を公約にし「金持ちからカネ
を取って君たち若者に配る」、「虐げられている者よ、怒れ」とアジ
を飛ばし、若者と70年代のヒッピー崩れ派から圧倒的な支持を得て
のし上がってきました。
そして、ヒラリーはウォール街や石油メジャーからカネをもらい、
彼らの言いなりになるひも付き政治家に過ぎず、これまで通り国民を
裏切ることになると攻撃して、私は労働者と若者の一口数10ドルの
寄付金で、あなたの代弁者としてクリーな選挙をやっていると演説し
ています。一種の社会主義革命です。
彼の多くの主張は正論で、ヒラリーよりも訴えるものがありますが、
政治の世界でそれを政策にするのは別の次元です。仮に大統領なった
としても、予算の裏ずけのないバラマキ法案は、国会で承認さないで
しょう。が、アメリカは変色中なので、何が起こるかわからないのが、
今回の選挙の特徴です。
次は共和党の候補者に入ることにします。
昨日の共和党サウスカロライナ予備選でトランプが勝利し、頭3つ
ほど抜け出し先行逃げ切り体勢に入ってきました。これをクルーズと
ルビオが続いています。低迷の続けたブッシュが離脱して、その票が
ルビオに行くのか、3月1日のスーパーチューズディーに続きます。
一方、民主党の予備選はネバタ州で行われここではヒラリーが勝利。
バニー・サンダーの追撃もここまでかと思う。上の写真は13日付け
のヒスパニック系新聞が、トランプを中心に載せ「誰も私をつかまえ
られん」と言わせ、ヒラリーが「私を追撃しないで」、右下の社会主
義者のサンダースが「さぁ革命をはじめよう」と笑ってます。そして
左下にマイケル・ブルームバーグ元ニューヨーク市長が「みんな政治
家として失格だ」と、第三党で出馬を模索しています。
予備選をスポーツに例えますとトーナメントです。共和党リーグ選
の勝者と民主党リーグ選の勝者が、最後に国民投票で決勝選になりま
す(シード権でブルーンバーグが出馬を模索しています。私は出馬に
賛成ですが、ユダヤ人ですし、それに今からでは無理でしょう)。
国民は1年有余のマラソン選挙戦を経て候補者を選別しますので、
ごまかしはきかず、総合的な政治力と強烈な意思と体力がないとトー
ナメントに勝ち残れません。ですから大統領になる人は、それなりの
凄腕の人物になります。これがアメリカ民主主義の強靭さです。
それにつけても、私が大統領選の時に毎回思うことは、日本は天皇
制民主主義でよかったということです。仮に「非常に賢明で分別」の
ある国民が選択を誤ったとしても、まだその上に天皇陛下がおります。
私は日本の民主党時代あの滅茶苦茶な時にかろうじて耐えられたのも、
天皇陛下が然としておられたからでした。
さて、次回は各候補者の論争点を書いてみたく思っています。
アメリカ大統領予備選挙に興味が湧かず沈黙してきましたが、そろ
そろ現地報告をしないと、「お前はどこに住んで居るのだ、中国か」
と言われてしまいそうなので書き始めることにします。
まず筆おろしにビック・ジョークから、先日オバマ大統領が共和党
候補のトップを走るドナルド・トランプについて、「彼が大統領にな
ることはないと信じている」と、テレビ番組の司会者だったトランプ
に対して「大統領の職務はトークショーのホストではない」と批判し、
「米国民は非常に賢明で最後は分別のある選択をすると思う」と語っ
ていました。
おぃ待ってくれ、あんたにそう言われたくないね。賢明でないから
あんたが大統領になれたわけで、私もかつて選挙民は賢明で分別があ
ると思っていたが、あんたが大統領になったことで、その考えが変わ
ってしまった。でも、誰が大統領になってもオバマよりましだと思っ
てたが、今はオバマがまともに見えてきますから不思議なものです。
私は最終的には民主党はヒラリー・クリントンVS共和党のマルコ・
ルビオで大統領選と予想していましたが、ルビオが沈みはじめ、ヒラ
リーもそうすんなり行かないようです。それでも民主はヒラリーにな
ると思うが、共和党候補は多くの州で予備選を行う3月1日のスーパ
ーチューズデイーまで混沌としていて、どうなるかわかりません。
今日はサウスカロライナ州で共和党の予備選が行われていますが、
このままトランプが先行逃げ切りになるのか、超保守派のクルーズか、
ニューヨーク・タイムス推薦のオハイオ州知事なのか、党の組織票で
ブッシュかルビオなのか、この5人にしぼられてきました。
それにしてもこんな後ろ向きな候補者しかいないアメリカ大国の先
が思いやられます。私は選挙権がないので傍観ですが、「非常に賢明
で分別」があるという選挙民様を信じ、清き一票をどうぞよろしく。
(ベコニアで〜す。よろしく)
オフィスに入るとこの花が迎えてくれます。
ひと冬を、枯れることなく静かに咲き続けてきました。花の名を知
らないけど、厳冬なのにえらいな〜と感心しています。
吾亦紅でないが、この花を見るたびに「吾亦紅〜移りゆく日々〜」の
歌詞が浮かんできます。この花もまた「此亦紅」くれないです。
人の目を ひくような
派手さは何も ありません
でも せいいっぱいに 咲いてます
吾亦紅 われもまた くれない (水木かおる作詞)
18日に太宰治の次女で作家の津島佑子が死去(68歳)。
太宰治とはとうの昔にサヨナラしていたので、津島女史が太宰の子供
だったとは知りませんでした。「親が無くても子は育つ、という。私
の場合、親が有るから子が育たぬのだ(太宰)」。父親と1歳で死別
していますが、子もやはり作家に成ったのは「子亦紅」です。
太宰治は私にとり通過儀礼の麻疹でした。高校時代に患ったのでも
う罹らない。一度でもう懲り懲り、今は「生まれてきてゴメンナサイ」
の麻疹に免疫ができ、「生まれてきてバンザイ!」に変心です。
津島女史は無責任な父親をもち麻疹のまま逝かれたようです。
ご冥福を祈ります。 合掌。
ぽかんと花を眺めながら
人間も、本当によいところがある、と思った。
花の美しさを見つけたのは人間だし、
花を愛するのも人間だもの。 (太宰治)
「重力=地球愛」
11日アメリカの研究チームが、アインシュタインが100年前
に予言した「重力波」を、初めて観測したと発表。
重力波は物体の重さが時空にゆがみを作り、そのゆがみがさざ波
のように光速で宇宙に伝わる現象でして、ノーベル賞級の観測にな
ります。100年前の予言を観測とは、なんとも気の長い話しです。
小保方晴子女史の「あの日」が出版されました。アマゾンでNo.1
セールになりましたが、私は今さら買う気も読む気もありません。
彼女のSTAP細胞現象とは、体細胞を外部から刺戟(ストレス)を
与えて初期化することで幹細胞が多能性を持つというものです。
もしこれが真実ならノーベル賞級ですが、こちらは100年を待た
ずに科学的根拠を失いました。
私は文系育ちでこうした分子医科学的な事にとんと弱いのですが
文系なりの思考からSTAP現象を、全否定する気になれずにいます。
現に外部からのストレスで癌細胞が発生していますし、東洋の霊感
(インスピレーション)では、体細胞に息吹(バイブレーション)
を与えることで、細胞が活性化(甦り)すると認識されています。
これは体感的に理解できます。
しかしSTAP現象は、神の聖域になってしまい医科学的に証明でき
ません。小保方女史は割烹着で生母を装い、神の手を盗んでSATPを
試みました。彼女はあの日から魔女に変身してしまったようです。
プロメテウスが天界から火を盗んで神の怒りにふれて岸壁に吊るさ
れたようにです。
そして「あの日」から魔女狩りが始まりました。微生物研究者の
世界そのもので人間関係も微生で、検証をめぐって醜く、死者まで
だしてしまいました。そして科学の領域を、弁護士を使い民事訴訟
にしてしまったことは何とも残念なことです。もうこの論争はここ
らにして、気長に100年の迷宮入りにしたいものです。
(春に続く道)
「悪い奴は許せる。でも、心の低い奴は許せない」(久世光彦)
政治家の下ネタ暴露は好きでないので無視を決めています。ただ、
宮崎謙介議員とやらは下ネタでなく、心の低さとして我慢ならない。
人としてこんな低い輩が政治家とは困ったものです。土下座し謝罪
しているようだが、下賎な週刊誌と一緒に彼ともさよならしたい。
人の道にもとる経緯はここに書かないが、政治と女性を蔑ろにす
る裏切り行為に対し、党は浄化のために愚弄者と斬りすて、政治は
遊びではなく厳しいものだということを、国民に示すべきです。
春は爽快で雅に迎えたい。
(昨日、宮崎氏は議員が辞職。当然ですが、まだ若いから真に国を
思うのなら、また這い上がってくればいい)
春節の頃は旧暦の歳時記で過ごしています。大寒、節分、立春、春節
と続き、こちらの方がより季節感を感じるからです。
2月1日付け産経抄で、「春隣」というきれいな言葉を知りました。
雨が凍ることを雨氷といい、霧が凍ると霧氷となります。雨氷は透明度
が高く陽に当たると輝いて氷の花が咲いたようになり、霧氷は白く見え
て幻想の世界を醸し出します。
春雪がやみ光が差しだすと、雨氷と霧氷の中垣に雪の華が咲きます。
とても美しい一瞬で、古今和歌集に清少納言の曽祖父が、立春の前日に
「春隣」として詠んでいます。
「冬ながら 春のとなりの近ければ 中垣よりぞ花は散りける」
「春隣」の語彙はここから来ているそうで、今日はそんな季節の中垣を
載せてみました。
(株価、為替、不動産の三下落が続く香港で「天天向上」を願う孫悟空)
春節で中国から日本へ爆買客が押し寄せていると思います。
昨年に日本を訪れた外国人旅行数が、2000万人に迫りました。
TOP10のうちの多くはアジアからの訪問客で、中国から500万人
(倍の伸び)、韓国から400万人、台湾から367万人で、中国に
1位を明け渡して3位(でも人口比率で依然1位)、ついで、香港、
アメリカ、タイ、豪州、シンガボール、マレーシア、フィリピンの順
になっています。円安効果もあるが、それだけアジアが経済的に豊か
になってきた証左で、いいことです。
反日国といわれる国から約半数の900万人が来ているのですから
なにが反日なのかです。経済と民間交流が先行し政治外交の立ち後れ
を象徴しています。この政治意識とのギャップ、どうにかならぬもの
かと思うのですが、まだまだ時間がかかりそうです。
こうしたTOP10の都市をみますと(日本、中国を含め)、スマホを
持って共通した行動様式がみられます。特にそれがスマホ世代の行動
に顕著になってきていて、ですからどの国に居ても違和感を感じるこ
とが少なくなってきました。スマホが国境を越えてつながって、同じ
アプリで情報を共有することで、都市の城壁が崩れはじめている事を
実感します。
さらに驚いたことは、台湾から上海に移動している上空からスマホ
で下の大地を撮っていましたら、写真に経過した下の地名と日時が記
されていたことです。
これらは静かなる世界革命です。団塊の世代はたぶん辿り着く先の
社会を見られないかも知れないが、その潮流を目撃していることにな
ります。すごい世の中になってきたものでして、ワクワクした興奮を
覚えます。 眼差しをUPし、日々向上。
新春のフレーズとして「春日花開、萬象更新」はいいですね。
日々更新は森羅萬象の真理、上野のパンダも発情兆候とのこと、
さすが「立春」もう春ですネ〜♪ 。
なにせこの40日間に29億人が、各地に移動するとというので
すから、敵も申もの、たくましい民族です。
その他のフレーズに、「萬事勝意」(積極一貫)、「想必事成」
(念ずれば花ひらく)などもフフフ〜ンと、私好みです。
「一生境所在」これはなんと訳せばよいのか、フレーズの前に立
ち止まってしまった。「今生はここにあり」か「今ここに生きる」
「一生只今」と勝手に意訳しておきました。
香港そごうの入口に飾られた福を
抱いた猿。謹賀新年とは日本風です
が、デザインはまずまずでした。
台南の「林」百貨店に飾られてい
た桃を持った猿の絵文字もユニーク
で、これも合格点でした。
ともあれ「これだ」という猿に巡り会えず、しかたなくホテルオークラ上海のロビーにある高島屋の店頭で、照れながら縫いぐるみの猿を買って窓際に置いて撮影。これが新春旅行のラスト・ショットになりました。
今年もOPENによろしく!!
ここ数日、朝明けが早くなり日が伸びてきたなと思いましたら、
もう「節分」そして「立春」です。この機に元気ブログのTOP画像を
「申」から「猿(猴)」に換えました。
春節の候、中国にでかけて干支にちなんだ名作フレーズと画像を
楽しみにしているのですが、どうやら「猿年」は難しくて様になら
ないようです。思うに猿の干支を描くと人間に似てしまい、お猿殿
の尊厳を冒してしまうからなのかも知れない。
香港、台湾、上海にフレーズと「猿を尋ねて3千里」でしたが、
ついにこれだというものが見つからず不発におわりました(><)
不発といえば、今年の上海市内は火災と空気汚染を理由に爆竹が
禁止されました。でも市民にとり「爆竹平安」で爆竹の響かない
春節など全く想像できませんので、きっと鳴り響くことでしょう。
ともあれ「春節」に目にとまったフレーズと画像を、2回に分
けて紹介してみようと思う。かろうじて現存する中国文化です。
今回「新春快楽」のフレーズが、いい感じでしたので、春節の
挨拶にこれを使うことにしました。実はこれニューヨークのJFK
空港の免税店で見つけたもの、ここでも中国人の爆買客でいっぱ
いなのです。ほんと彼らこの時期は快楽なのです。(続)