(鬼灯は 実も葉もからも 紅葉かな 芭蕉)
前の家から根分けしてもらった鬼灯(ホオズキ)が、今年から我が家の庭にも育ちました。
子供の時から鬼灯を盆棚に飾っていたので、これがないことにはどうも様になりません。鬼灯が立秋になると赤く色づき、もうすぐお盆と知らせてくれます。大人になってから日本仏教の習俗でホオズキが死者の霊を導く提灯として盆棚に飾るとことを知り、「鬼灯」という恐い漢字に納得しました。
これも小学生の時ですが、お盆前に蝉やカブトムシなどを捕まえると「お盆が来るまで回ってこい!」と、せっかく捕まえたのになんで放してやるのかわからなかったが、これも殺生する勿れという「放生」の教えでした。当時の世の中はまだ豊でなかったが、こうした情味豊かな環境のなかで育ち幸せでした。そんなことで今年も御霊が鬼灯に導かれ、キュウリの馬と茄子の牛に乗ってお客にきます。
ただ毎年この時期になると、終戦記念日(祈念日とすべき)などと騒ぎたてられ、古傷のカサブタを故意に剥がしそこに唐辛子をなすり込まれたようで辛くて痛い想いで過ごしています。居心地がよくありませんが、ちょうどお盆と重なるので静かに祖先の霊と先人の御霊を祀ることができます。
有り難うございました。 合掌
コメントする