台南・聖母信仰

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IMG_0668.jpeg             (台南安平の聖母媽祖廟)
 昨晩アメリカ東部の雪景色に戻ると、留守にした我が家の庭は凍った根雪になっていました。冷たい出迎えでしたが、それでもマイ・スイート・ホームです。

 一日の間に台南の温度はワイシャツだけの28度、当地は厚地のオーバーを重ね着した零下5度、温度差33度でしたが、どちらもいい気候です。
 台南市は仏教寺院や道教廟が多く在り信仰の篤い古都です。なかでも聖母・媽祖(マーズー)は、台湾と中国沿海部を中心に最も信仰を集めた神様です。18世紀初頭に
多くの台湾人が福建省から移住した時に、媽祖を航海の守護神として祀った事から信奉され親しまれてきました。海洋民族の神でして台南には台湾一級の「大天后宮」の媽祖廟があり、毎年旧暦3月23日の媽祖誕生日に台湾全土で盛大なお祭りが催されています。
 台湾人のやさしさ、暖かさ、人の善さは、豊かな気候風土にもよりますが、その多くはこの聖母信仰によるのではと思います。ニヒリズムに陥っている中国が台湾から謙虚に学ぶべきものはこの信仰心です。もし中国が台湾を呑み込もうとするなら、政治力や武力ではなく大地母神と媽祖による神々の和解です。だが惜しむらくは神への信仰を否定している今の中国にこれを理解する余裕がありません。ですから台湾が中国に向かい毅然と心の豊さを伝導してあげたらと思います。台湾は中国文化を救う残された一つの光明になっています。
IMG_0677.jpeg             (聖母天壇)

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このページは、三休が2015年2月24日 02:49に書いた記事です。

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