おもしろき こともなき世に おもしろく
住みなすものは 心なりけり(高杉晋作)
この世はつまらないと思えばつまらないし、おもしろいと思えばおもしろい、すべては心の持ちようということのようです。
171年ぶりの「後の十三夜」にしても、「それがなんなの、同じ月じゃん」と、言ってしまえばそれまでのこと。それを
「おもしろい」とメイクドラマにするのも心でして、人間特有の想像力です。つまるところ生活に情味を感じて活きて行くと人生はなにやらゆかしで、同じ一生ならおもしろく過ごしたいものです。
今日はそんなおもしろい情味な私事です。
私の娘が30年前にこの世に生まれてくる年に、私はスイスを旅行してチューリッヒの旧市街地に在るグロスミュンスター大聖堂の前で厚いオーバーを着た姿で記念写真を撮りました。これが父親になる直前の写真なので額に入れ群馬の実家に飾ってありました。しかし、そんな事も何時どこで撮ったのか、母が額に入れて飾ったのか、すっかり記憶から消えていました。
30年後に娘がこの大聖堂に近隣するシティーホールでスイス人と入籍をすませ後、同じ大聖堂の前で2人が寄り添って記念写真を撮っていました。奇しくも双子の塔の大聖堂の前で、二枚の写真が時空を超えてパズルのようにつながりました。
ただそれだけの事ですが、なにやらゆかし不思議な偶然でして、私が興奮気味に妻に話したら、「それがどしたの、前世でなにかとでも言いたいの」と、クールにかわされてしまいました。おもしろがる私とクールな妻とでうまく夫婦のバランスが取れていまして、これもまたおもしろい。
世のなか心ひとつの置きどころ、丸い卵も切りよじゃ四角です。
なにやらゆかし、、
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