今年のノーベル物理学賞に青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇、天野浩、中村修二の3氏に授与されました。授賞の理由は「高輝度でエネルギー効率の良い白色光源を可能にした青色LEDの開発」でした。誠におめでたいことです。
LED高輝度光源は赤色と緑色だけでしたが、1989年に最も技術開発が困難とされていた青色光が実現しました。そのことにより光三原色のLEDがでそろい白色照明などへの実用化が可能になりました。しかも超省エネで長寿命の照明となり、家庭の電灯、街角の信号機ライトをはじめ従前の照明設備が代替へとなりました。
私にとりこれまでのノーベル賞は縁遠いものでしたが、ことLED高輝度光源に限ってはいささかの自負があります(ブログで初めて自社のPRです)。私は青色LEDが実用化した早い段階で、これは21世紀の未来商品と定め、工場と商品開発にとりかかりました。単なる電灯照明器具でしたら必ず大手メーカーが参入してきますので、それらは我々の仕事でないので、消費者の生活に密着して役に立つ小物にしぼりこんで民生商品の開発を進めました。商品開発の初期段階でLEDの品質やパテントの規制でいろいろな障害がありましたが、アメリカ市場にいち早くLED商品を導入しましたので、自社の主力商品に育つことができ、また市場でも市民権を得て定着しました。
そんなことですから、今回のノーベル物理学賞が三氏に授与された栄光は、人事に思えず心から祝福を捧げたい。
LEDの一灯
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