1963年11月22日はテキサス州ダラスで J.F.ケネディ大統領が暗殺された日となります。この悲劇からケネディ神話が生まれました。大衆国家アメリカは神話も王室も持たない国ですが、J.F.ケネディは神話になり、英国のロイヤルファミリーにもたとえられるケネディ家になりました。
あれから半世紀が過ぎ、ケネディ家も風化が始まり当時5歳だった令嬢キャロラインを残すだけで人々の記憶から薄れつつあった秋(とき)駐日大使に任命され再び脚光をあびることになりました。
キャロライン新大使は天皇陛下にオバマ大統領からの信任状を手渡す「信任状捧呈式」に臨むため、皇居に向かう偽装馬車から手をふりにこやかに微笑んだ光景を、当地アメリカでも大きく報道されました。これは何をしても様にならず迷走を続けるオバマ大統領の唯一の功績かも知れません。
天皇陛下、皇居、ロイヤル馬車、ケネディ新大使が奏でる大和のハーモニー、最近これほどアメリカ人の心の琴線にふれた映像もありませんでした。またケネディ家の癒しともなりました。
キャロライン大使は、政治的な同盟の大使としてだけでなく、文化的な親善大使として日米の絆を深めてゆくことになりそうです。J.F.ケネディ大統領が任命したライシャワー駐日大使以来、日米両国民に愛される大使になると思います。21世紀は「アジア太平洋の世紀」と言われて久しくなりますが、信任状捧呈式はその幕開けのような儀式でした。日本とアメリカ、太平洋を挟んだ楕円の二つの極から、やがて地球文明を象徴する花が育って行くことでしょう。
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