初秋の候、街路樹の乳白色の花が生い茂って咲き、道行く人の目を引きつけています。今年は日差しが強かったためか、例年になく木全体を覆うように咲いています。
陽当たりのいい街路地に、夏の暑い盛に花を開花させて初秋まで咲き続け、歩道に落ちた花びらは白い絨毯を敷いたかの様に、季節の変わりめの風景を楽しませてくれています。
これまでアカシアと思っていましたが、小枝に刺がないので調べましたら、マメ科の落葉高木「ニセアカシア」という不名誉な名前の木でした。(ニセとは中国らしいですが)中国北部の原産で、周の時代に宮廷の庭に植えられ、学問と権威の象徴として官の最高位である「槐」と称されていました。
日本へ仏教伝来の頃に渡来し、名は「エンジュ(えにす)」「槐(かい)」と称し、英語名は「ジャパニーズ・パゴタ・ツリー」となっていました。日本のお寺によく植えられたことに由来したようで、かっては花を愛でるだけでなく、煎じて生薬にしたり、食材や木材としても使われたといいます。
察するに日系移民一世のなかに庭師(ガーディナー)になった人たちが多く、彼らがアメリカに持ち込んだのではないかと思います。こんな所にも日本の文化力が潜んでいました。これまで知らなかった事とはいえ、仏塔の木「ジャパニーズ・パゴダ・ツリー」の下を、毎日通勤していたかと思うと、なぜか心が暖まります。秋空に"Fall in
Love"でしてもっと早くに気がつけばよかったです。
一方、東京スカイツリーは、今日から2020年の五輪招致の願いを込め、ツリー全体が金色に輝き、最上部の展望台が日の丸をイメージして赤く光るとのことです。私も東京でライトアップしたスカイツリーを眺め、7日には五輪決定のよろこびを共有できるかも知れない。
ガンバレ・ニッポン! ガンバレ9月!よい月にして行きましょう。
Fall in Love (白秋)
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