永遠の0

| コメント(0)

41kh+m7viwL._SL500_AA300_.jpg 「海賊とよばれた男」を読破した勢いで、そのまま「永遠の0」も読んでしまった。580ページの分厚い文庫本の一気読みはさすがにきつく、もう目がしょぼしょぼですが、心はなんとも清々しい。
 終戦から68年、昭和も遠くなり逝くで、こうして歴史本になって行くのかと、読んでいて感慨深いものがあった。司馬遼太郎氏はまだ評価定まらずと、戦後の歴史小説を書きませんでしたが、いよいよ戦後を書く作家の登場です。
百田尚樹氏はいい感じですね。
 特攻隊は日本精神が生み得た、最も哀しい、最も美しい昇華でした。彼らは民族、家族、愛する人たちを守るために、「後ニ続ク者在ルヲ信ジ」て散華して逝きました。しかし、戦後の日本はその裏切りから出発しました。そして裏切りという原罪意識を隠すために、常に戦後の日本を否定し続けきましたが、やっとこうした原罪意識を越えた歴史小説が出て来たことを、心から歓迎したい。
 この分厚いドキュメンタリー小説が200万部を突破というのだからたいしたものです。いったいどの年代層の誰が読んでいるのだろうか、日本もなかなか捨てたもんでありません。こういう読者らが日本を支えている底力なのだと思う。
 今年12月に、岡田准一、三浦春馬、井上真央等のキャスティングで映画化されるというが、どんな作品になるのだろうか。いまから楽しみにしたい。

コメントする

月別 アーカイブ

この記事について

このページは、三休が2013年8月20日 09:57に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「見ろよ青い空〜白い雲〜♪」です。

次の記事は「Fall in Love (白秋)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。