3月に母校のOB総会で講演をした折、母校が男女共学になった第一期女子卒業生の大先輩が出席され、私の著書「心を建て直す」を持ち帰ってくださいました。この大先輩は今年78歳になられ、町の「ふるさと大使」をしています。母校を卒業後に国立大学の理工学部に進まれ有機化学の博士を取得し、学術論文120編、特許17件という方でして、母校の誉れになっています。
先週、その大先輩から著書のお礼にと、本の感想と地方の新聞に寄稿した教育に関するエッセーと共に、ご自身で要約なされた神谷美恵子著「こころの旅」の小册子を送ってくださいました。
この要約(2011年1月刊)を拝読しましたが、実に見事に整理されていました。「こころの旅」(232ページ、日本評論社刊)を、簡潔明瞭に要約してしまうことに驚きました。さすが理工系の頭脳明晰な方だと感心しきりです。非売品かと思うのですが、「こころの旅」要約を、たくさんの人に読んでいただきたいものです。私はすでに数十回拝読しました。
私の著書に関する感想も、私が一番伝えたかった箇所を科学者の立場から的確に捉えていました。感想は手前味噌になりますのでそれは先ず置きまして、お手紙の結びに「雄大な地球文明の哲学に接し、私は新しい生命を受け継いだような気持ちになりましたので、10歳ほど若返った気分で、また、新しい人生に向かって旅立つ意欲が湧いて参りました」とありました。
78歳の女史にして「新しい人生に向かって旅立つ意欲が湧く」とはすごい迫力です。さすが母校を代表する大先輩だなと圧倒されました。私も80歳になったらこの言葉を借用しようと決めました。それに私のWebメールの知人として最高齢というのもまたいいものです。
さて6月になります。私も新しいパスポートを持って「こころの旅」に出かけることにします。みなさんもどうぞよい6月の旅路を。
「人間はいくつになっても夢を諦めない。その基本として健康、体力と気力を持ち続けることが必要だ」
「強烈な夢と目標を諦めないということが80歳でもできた。若い人はまだまだエネルギーと夢の数々があるはずだから、こうした夢を実現してほしい」
(三浦雄一郎述、世界最高齢で世界最高峰のエベレスト制覇)
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