(濃霧につき撮影不可、写真掲載なし)
気温の変動が激しく今朝は視界150メートルの濃霧の中を出勤。
運転をしながらこの濃霧はたぶん北京市と同じ情況なのだが、北京では有毒濃霧というから大変だろうと同情を覚えてしまった。
昨日、北京各地に今年4度目の濃霧警報が出ましたが、「重度汚染」を越えた最悪な「厳重汚染」の警報のようで、住民に外出を控えるよう呼び掛けているとのことです。しかも警報範囲が日本国土の3倍というのですから恐れ入る。人が住めないほどに悪化しているとは、人間の排気口が空気清浄器では堪ったものでありません。
北京市は濃霧だけでなく、大気汚染が常態化していて、外国人の間で「北京咳」という病名がありまして、北京に居ると咳がでて、離れると咳が治るというものです。
大気中に浮遊する微粒子に有害化学物質や細菌、ウィルスが吸着していて、これを吸い込むと呼吸器系をはじめさまざまな疾患の原因になり、ここ10年で肺ガン発病率が1.6倍になっていると報告されています。また車の排気ガスから出るMP2.5という汚染微粒子が原因で、死亡者が8500人ほどいるといいます(病院での取材は禁止です)。
しかも、この大気汚染が季節風に乗って日本に飛来してくるのですからたまったものでありません。アメリカ西海岸でも大気汚染物質が到達していることが確認されています。ったく近所迷惑な話しです。
北京市も汚染対策に頑張っていまして、奇数日には下1桁が奇数のプレイトの車だけ、偶数日には偶数のプレイト番号と規制していますが、そうしますと市民らは車を2台買い、1台を奇数のプレイトに、1台を偶数のプレイトにして規制を逃れています。それで却って車の販売が伸びたというのですから、何をか言わんです。
大型連休には北京郊外の高速道路は6時間の渋滞でパーキング場と化して排気ガスを生産しています。これは中国式民主主義で、私は主人、あなたは民、私は許可、民は不許可となります。
なにせ人口14億人ですから、やれ道徳だ、礼儀だ、大気汚染だなどと言ってたら、活き残ってゆけないわけです。
中国はまさに先の見えない有害濃霧の中です。
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