老百姓(一般市民)

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IMG_0317.jpeg ブログの更新をご無沙汰し、10月10日から19日まで、香港から珠海、深セン、瀋陽、上海と回ってきました。中国ウォッチャーとしてマスコミから伝わってくる反日暴動の情報と、実際の民意とでは、どの程度ギャップあるのか、また、日本は今から経済的に中国を切り離す事ができるのかをテーマに視察をしてきました。

 今回の中国出張は家族や会社の者に心配させてもいけないので、名目上は香港出張で、その後の行程は内密にし、旅支度も地味なグレーの作業服と帽子を被って出かけました。ニュースによると、日本人駐在員が「お前は日本人か」と聞かれた時、難を恐れて「韓国人」と返事するという話しでしたが、私ですと隠さずに「日本人だ」と返事をしますと、「なぜお前は日本人などと嘘をつくのか」と、かえって殴られてしまいそうな格好でした。もっとも私にその様なことを聞いて殴る人はいないと思いますが。
 さて反日暴動ですが、日本のマスコミが大騒ぎするほどのものではありませんでした。一般の民意はデモよりも生活が優先で冷めています。もちろんマスコミに報道された事件があったのも事実ですが、中国ウォッチャーにとってこれくらいは想定内の騒動でした。
 今回の暴動は政権内の権力争いの代理闘争の要素が大きかったようです。反日デモで動員された中核は下部組織の共産党員と推察できます。尖閣諸島の問題は権力闘争とは別にして民族感情の問題として考えなければなりませんが、これからはこうした暴動に対して共産党員と老百姓(一般市民)を一色端に中国人とせず、共産党と老百姓を分離して見て行くことが必要かと思います。つまりは、「中国共産党員は嫌いだが、老百姓は友人だ」といった複眼視考的な外交です。日本は中国共産党員と対峙しているのであって老百姓は友人とする、「拉百姓打政権」(老百姓を引きよせて政権を叩く)というものです。
 私の対中外交は一貫して「保持距離、以策安全」(近からず遠からずの緊張関係もって安全外交)でしたが、これからは政治に翻弄されながらも「保持距離、以策往来」(政権とは距離を保ちながら、老百姓と友人関係)に切り換えることにしました。共産政権とは距離を置くが、老百姓とは交流を続けるというものです。
 中国の暴動は一日平均500件、年間18万件発生していると言われてますから、こうした老百姓の暴動に対して(反日デモ以外は)、民主主義と人権の立場から支持して行くことにしました。
(上記の写真は東北新幹線開通に向けて改修工事が進む瀋陽駅)

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このページは、三休が2012年10月29日 08:40に書いた記事です。

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