コスタリカの旅行から帰ってきた。
首都サンホセは都市として魅力に欠ける街だった。ここでも格差社会となり富裕層は郊外に移り住み、街中はトタン屋根とトタン造りの家が多いためか、街全体がスラムの様な感じだった。
初日にひと仕事と市内観光を済ませ、さっそく目的地アレナル火山地帯の熱帯雨林へ移動して3日間滞在。
熱帯雨林の中で過ごすのは初めての経験。雨期ということもあり滞在中、あめ雨アメ雨の毎日。せっかくゲストが来ているというのに、実に遠慮なく降るものだと感心してしまう。
夜は豪雨がバンガローのトタン屋根に激しく打ちつけ、ドラムを叩いたような騒音で何度も目が覚めてしまう。昼は本降りと小雨の合間に密林に生息する、鳥や花や昆虫を見に散策。
熱帯雨林の植物たちの生存競争もけっこう厳しいようで、光の空間を求めての争奪戦です。樹々は太陽の光を求め細く真っ直ぐに、より高くよりはやく伸びることで生存しています。光の空間を求めてキリンの様な姿で「歩く木」を見ると(下の写真)、どこの世界でも活きることのたいへんさが実感できる。
上記の写真にある真っ赤な花も、渓流の空間にまで小枝を伸ばして花を咲かせた一瞬に、私との一期一会でした。光と雨を浴びて美しく輝いて咲いていたので、足場の危険を顧みず渓流まで降りて行き撮らえました。これが、今回のベストショットになりました。
花を咲かせ 実をみのらせ 自分を完成させる。
咲くも無心 散るも無心 今を生きる
花には 散ったあとの 悲しみはない。
ただ一途に咲いた 喜びだけが残るのだ (坂村真民)
ブータン旅行の興奮の直後ということもあり、コスタリカには気の毒だが、何を見てもインパクトに乏しく、特にブログに書き残すほどの印象もなかった。これからの観光は、経済力よりも文化力が勝負になってくる。文明だけで文化力の無い都市は魅力に欠けてしまう。文化力の育成が大切な国家目標になってくることと思う。
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