9月の衝撃的なニュースは、EUの経済危機でも、世界的同時株安でもなく、名古屋大学などの研究グループが発表した、「光より速く飛ぶニュートリノ素粒子が観測された」という報告でした。
もし、ニュートリノが光の速度より早く飛んでいるという観測結果が正しいとなると、20世紀を支えてきた文明パラダイムが転換されるという期待が膨らんできて、興奮を覚えてしまう。
19世紀までの近世・近代文明の思考規範であったユークリッド幾何学、デカルト=ニュートン=ロック型に建設された文明が、20世紀に入って、アインシュタインの「相対性理論」や、ハイゼンベルグの「量子力学」によってゆらぎ、文明のバラダイムの転換となりましたが、これはそれ以来の理論になります。
アイシュタインの相対性理論では、ものが速く動くほど時間の進み方は遅くなり、光速では進み方はゼロになる。さらに光速を超えると時間の進み方は逆になり時間を遡ってしまう。このような現象はあり得ないとして、「光速を超えるものはない」としました。
しかし、相対性理論から160年後に、この理論を根底からゆるがす観測結果がでたので、面白いことになってきました。実証には時間がかかると思うが、そろそろ宇宙最速新記録がでてもいい。
簡単に説明すると、同じ速度で平行して走っている列車は速度が止まっているように見え、乗客も止まって座っているかのように見えます。そして向こうの列車がスピードを上げると、こちらの列車が過去にバックしているような錯覚を覚える現象です。
当然この衝撃的な観測結果に懐疑的な専門家が多いのも事実ですが、いつの世でも真理の発見者は少数なものです。しかし、何度も観測してもそうなるというのですから、論理的な証明が待たれるところです。もし、この観測が正しいとなると原理的に、タイムマシンや異次元空間移動など、これまではサイエンスフィクションでしかなかった奇妙なことが現実に起きている可能性があるいうことになります。あくまでも理論上ですが、宇宙戦艦ヤマトが超光速航法(ワープ)や、ドラえもんの「どこでもドアー」、映画にあります「Back to the future」が実現可能となります。
私の頭脳は物理科学から遠いところに在りますので、前々から超光速もありでないかとぼんやり考えていました。素粒子「光子」対して「霊子」という発想です。人間のもつ念波(霊子)は、光速よりも速いのではないかと、密かにつぶやいていましたが、もしこの観察結果が正しければ、大声で言えるようになります。そして私の持論でもある、20世紀の科学が理性による物理学を主流としたなら、21世紀の科学は霊性による生命学が主流になり、文明パラダイムが転換してくることにもなってきます。
ともあれ、コスモスの咲く秋空に、極小の素粒子の内に大きな宇宙の秘密をぞくのも楽しいことです。
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