インドの霊能者で宗教指導者であるサティヤ・サイババ師が84歳で死去しました。
サイババは不治の病気を治すなど奇跡を起こしたり、
灰の中から指輪や腕時計などを出す超能力者として(なんで灰の中からインド人好みの宝石や腕時計なのか)、一時は日本メディアでも取り上げられて話題になりました。信者は世界で1千万人といわれ、鳩山由紀夫夫人も心酔していたという噂もあります。
一方、サイババは莫大な資産家として知られ、信者からの献金により遺産額が約8千億円ともいわれています。本人は90代で死亡し、その数年後に生まれ代わると予言してましだが、心臓と呼吸器不全の病いから奇跡的な生還は叶わなかったようです。それでも、なんでもありのインドですから、またどこかで生まれ代わりが出ることだと思います。
インドへ観光に行き、ホテルからタクシーに乗ると、運転手がバックミラーからこちらの顔をのぞきこんで、あれこれと占いを始め、揚句の果てに占い料金まで要求されてよく喧嘩になることがあります。そんな際には、あ〜またおいでなすったかと、適当にお茶を濁して逃げを決めています。
先日、香港の展示会の帰り道でいきなりインド人が私の額を指し、「あなたの額から光が出ているのでいいことがあります。だが、物事をあまり深く考え込まないほうがいい、、」と声をかけられ、占いを始めようとしました。香港でもインド人が同じことやっているのかと、ここでもお茶を濁し「いま急いでいるので失礼」と、難を逃れた。
翌日午後の事、展示会場で立ったまま休息していたら、いつの間にか昨日のインド人がすぐ横に立つているのに驚いた。
「あんた昨日会った人だろう」と言うと、「そうだ、昨日も話したが、あんたの額から、、、」、この予期せぬ驚きが不覚にも相手に隙を与えてしまった。
今回はその場を逃げ去ることもできずに延々と占いを聞かされ、相手は手帳を開いて、111歳のヨガの先生とかの隣で修行している写真を見せられたうえ、その手帳で仕掛けてきたマジックにまんまと騙されてしまった(瞬時は読心術かと錯覚したが、後で冷静に考えてトリックとわかった)。
こうして翻弄されている間に、相手の開いた手帳の中へ寄付を申し出されて、いまさら断ることもできず、まぁヨギーに寄付ならそれもいいかと、素直にお金を巻き上げられてしまった。
さすがインド人、お見事。ペテン師とわかっていながらも心の隙をつかれた。ただ「こいつはカモだ」と読心されたことだけは確かだ。己の至らなさを反省している。
サイババ師のご冥福を祈る。 合掌
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